人という生き物は比較する対象があるから喜んだり落ち込んだりするものです。周囲を見渡し、他人と比べ「なぜ俺には彼女ができないのだろう」と落ち込み、そして焦りへと繋がっていくという悪循環が生まれます。
「恋は盲目」と言いますが、実は「彼女のできない焦り」も盲目になってしまうのです。そんな焦りを感じている諸兄のため現状を冷静に見る目を養い、陥りがちな状況への対処方法を解説します。
記事の内容
- 彼女ができない焦り:現実を考える
- 日本男性の彼女のいない割合
- なぜ彼女ができないと考えているのか?
- 彼女ができないと一生独身?
- 一生彼女ができないという覚悟=望んでいない未来
- すぐに解決できること=積極性
- 外見に内面が現れてくるもの・ネガティブ
- 彼女ができない焦りから生まれる心理状況
- 努力や行動はしたか?
- 彼女ができないのは「宿命」?
- 覚悟を決め諦めている人へ
- 彼女ができないという焦りを冷静に見つめる
- 総括
執筆:KOJI
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彼女ができない焦り:現実を考える
彼女ができないということは、本来人と比べるようなことではありませんが、晩婚化が著しいといわれる日本で他の男性たちがどうなのか知っておくと良いでしょう。
また「なぜ彼女ができない」かの原因を個人的要因と外的要因とで考えてみます。
日本男性の彼女のいない割合
彼女ができなくて焦る前に「自分以外の交際状況」がどうなのかを知っておきましょう。株式会社リクルートが運営する調査・研究機関の「リクルートブライダル総研」は、定期的に男女の交際状況・経験などをアンケート調査しており、2019年に行ったアンケート結果が公表されています。調査対象は20歳から49歳までの独身男女2,400人です。
その結果を見ると独身男性のうち彼女がいる割合は26.9%(20代31.7%、30代24.9%、40代19.2%)となっており、7割以上の男性は彼女がいないのです。見て分かるように年齢が上の独身男性になるほど割合は増えていきます。
彼女のいない男性のうち、過去には彼女はいたが現在いないという「経験者」の割合は39.4%(20代28.8%、30代44.3%、40代55.4%)です。これら以外が彼女のいた経験のない男性ですが、その割合は33.8%(20代39.5%、30代30.8%、40代25.4%)となっています。
参照:リクルートブライダル総研
つまり大雑把にいうと3人に1人は「一度も彼女ができたことがない」男性なのです。傾向としては年齢が上がるほど「経験はあるが彼女ができにくい」といえますが、結婚をして「仲間」から抜けていく男性がいることを考えると、そうは単純ではりません。
なぜ彼女ができないと考えているのか?
リクルートブライダル総研では、さらに彼女のいない男性にその理由も調査しています。年代を問わず理由の1位は「出会いがないから」です。よく言われることですが、社会人になると自分から積極的に行動しないと出会いは少ないものです。
それ以外の理由は年代によって変動はあるものの、「異性に対する魅力に自信がないから」「コミュニケーション力に問題があるから」「どのように声をかけてよいのか分からないから」「経済的に問題があるから」など、そのほとんどが”自分には恋愛はふさわしくない”ともとれるネガティブな考えが多くなっています。
中には「そもそも恋人は欲しくない(作ろうとしていない)」という、一見積極的独り者もいるようですが、もとからそうなのか、そうなってしまったのかまでは分かりません。
彼女ができないと一生独身?
日本も昭和に時代までは「結婚=当然するもの」という認識が一般的で、結婚しないことに対しての社会的プレッシャーがあったものです。
しかし時代が変わり、結婚そのものが「晩婚化」といわれ、独身でいることへの風当たりも弱くなりました。
とはいえ独身男性におこなったアンケートでは7割以上が「結婚はしたい」と回答しており、一生独身で過ごさないためには「彼女ができない」では済まされないのです。
歴史上あったような「政略結婚」などというものもなく、きっかけはともかく彼女ができないと「一生独身」ということも現実味を帯びてきます。
厚生労働省の研究機関が公表している「生涯未婚率」というデータがあります。これは50歳時点で一度も結婚をしたことが人の割合のことですが、50歳=生涯というのも失礼なような気がします。しかし2015年の国勢調査に基づく推計だと、2035年には男性で28.9%、女性で18.5%の生涯未婚率になると予測しています。
参照:厚生労働省・労働白書
男性の約3割が一生結婚できないという予測で、けっして他人事とか未来のこととか、そんなこと言っている場合ではありません。
一生彼女ができないという覚悟=望んでいない未来
アンケートへの回答でもあった「彼女をつくるつもりはない」と思っていれば、それなりの覚悟はあるのでしょうが、彼女ができないことに焦りを感じていたらそうはいきません。
少し逆説的になりますが、望んでいない未来への覚悟をするくらいなら、それを打破する覚悟をしたほうが前向きで健全な考え方というものです。
とくに若いうちは時間的な余裕があるがゆえに悠長に構えがちです。しかし「彼女ができなかった」先輩たちは誰しもそんな期間を無為に過ごし、ある日覚悟を求められる瞬間が訪れたのです。そうならないため「彼女をつくる」という覚悟を持ちましょう。
すぐに解決できること=積極性
「なぜ自分には彼女ができないのだろう」と思っている方には多くの共通点があります。
そのどれもが耳の痛いことばかりですが、客観的に自分自身を見つめられなければ「彼女ができない」という現状を打破することはできません。
一番大きな原因は「積極性の欠如」です。できない理由でも「出会いがない」ということが男女年代を問わず1位でしたが、受け身で過ごしていても出会いなど訪れないと知るべきです。
とくに社会人となり、自宅と会社の行き帰りだけになりがちで、毎週ルーティーンのような生活になると出会いなどありません。そんな日常に「運命の出会い」が訪れるのはドラマの中だけの出来事なのです。
その気にさえなれば、合コンやマッチングアプリの利用、習い事や同窓会への参加、そして見落としていた社内や取引先の中にも出会いはあるかもしれません。
積極性とともに言われがちな原因のひとつが「清潔感のなさ」です。この清潔感という言葉は意外と曲者で、人によっては「嫌いな人=清潔感がない」と見られる向きもあります。とはいえ女性から見た男性の清潔感とは何点かに集約されています。
「きちんとお風呂に入り、体臭や口臭が気にならない」というのは当たり前すぎることですが、「髪の毛が整えられている」「爪がのびてない」「肌がきれい」といった、普段の習慣に関わることが多いのです。
さらにプラスして「体形や雰囲気に合ったよれよれじゃない服装」と「明るい表情」があれば、最低限の清潔感は手に入れられます。多少面倒なことかもしれませんが、自分で変わる努力は惜しまないようにしましょう。
外見に内面が現れてくるもの・ネガティブ
男性だけではないのですが、人間というものは歳を重ねれば重ねるほど、外見に内面が現れてくるものです。自信がない人は自信がなさそうな表情や雰囲気が出てしまい、それが相手にも伝わってしまいます。そんなネガティブな印象を与えてしまう「彼女ができない」内面の問題を考えてみましょう。
今も言いましたが「自信がない」と「ネガティブ」なことは、女性相手ではなくとも嫌われがちな要素です。この2つは「受け身になりがちで人をリードできない」や「すぐにひがんでしまう」という結果を招いてしまいます。口をついて出る言葉も「いや」「でも」「だって」なんてものばかりです。
もう一つありがちなことは「自分本位な性格」です。このことは色んな面に現れてくるもので、「相手のことを考えられない」ことから「以上に細かいことがきになる」「プライドが異常に高い」という負のスパイラルに陥ってしまいます。さらに悪いことに、この手のタイプは「理想が高すぎる」傾向も強く、傍から見ても滑稽なくらいです。
これらの内面的問題を解決するには、まずは自分という人間を客観視できなければ前へは進めません。仮にこれらの問題点を誰かに指摘されても、怒るのではなく「そうだね」と聞けるような気持になることが第一歩と言えます。
彼女ができない焦りから生まれる心理状況
いくら世の中に同じような男性がいようとも、「彼女がほしい」けど「彼女ができない」という状況になると、少なからず焦りは生まれるものです。しかし焦りが高じてくると悪い想像をしがちになります。
ここでは彼女ができないことで陥りがちな精神状態や、それらへの対処方法を考えてみましょう。
努力や行動はしたか?
少なくとも彼女がいた経験が一度でもあれば思わないことかもしれませんが、一度も彼女ができたことがなければ「一生彼女ができないのでは」と思うのも無理もないことです。
とはいえ仕事でも同じことが言えますが、そこで自分に問うべきは「彼女ができない」という結果が出るような努力なり行動なりをしたか?ということです。
よく言われることで「やらない後悔より、やって失敗した後悔のほうが何倍もマシ」というのは本当なのです。ネガティブになればなるほど失敗したくないという思いは強まりますが、人生の最後にどちらが悔いを残すことか考えれば、自ずとやるべきことが見えてきます。
彼女ができないのは「宿命」?
人間は上手くいかないとき、自分以外にその原因を求めたがる傾向があります。よく「社会が悪い」とか「俺を理解してくれない周囲の人間が悪い」とか、世の中や他人のせいにしたがるのがそれです。
たまに見かけるのですが、現在の不幸や不遇について「前世で悪い行いをした報い」「家系が呪われている」などと、まるで自分の力の及ばない「宿命」だという人がいます。
しかしそれは逃げ口上でしかありません。宿命だから努力なんてしなくて良いとでも言いたのでしょうか。
これとは逆に超常的な力で彼女ができることもありません。すべて自分の力で行動した結果が目の前にある現実で、それこそが「宿命」なのです。
覚悟を決め諦めている人へ
諦める言葉は本来「明らかにする」という仏教由来のもので、途中で投げ出すという意味ではありませんでした。つまり努力も行動もせず「一生彼女ができない」と諦めることは論外なことなのです。
しかし一定の努力をしたにもかかわらず彼女ができず、そんな諦めの気持ちが芽生えた場合に考えるべきは「彼女をつくる」ということは正しい目的だったのかどうかでしょう。冷静に考えるとそれはゴールではなかったはずです。残念ながらそこが見えなくなることは意外と多いもので、すこし立ち止まり考えると諦めるということ自体が正しいことなのか、その答えが見つかるかもしれません。
総括:彼女ができないという焦りを冷静に見つめる
世の中で生きていると他人は羨ましく見えることがあるものです。その他人は本当に幸せかどうか知らないまま、勝手な比較で自分を苦しい立場に追い込む必要はありません。
それとは別に心から「彼女がほしい」と思うのならば、それなりの覚悟が必要となるでしょう。相手は物ではなく人なのですから、「2人でいて楽しい」をゴールとして、そのために自分を冷静に見つめるのです。決して焦る必要なんかありません。自分を見つめることは、あなたの人生の役に立つのですから。