ニンテンドーDS専用ソフトとして2008年に発売されて以降、アニメや映画も大人気の『イナズマイレブン』シリーズ。
大迫力の技がぶつかり合う超次元サッカーは、世代を越えて多くの子ども達の憧れとなった。
今回は、その中でも特に現実離れしていて、時にはチート技なんて言われてしまう最強技「ヘブンズタイム」について紹介する。
記事の内容
- ヘブンズタイムとは
誰の必殺技? - ヘブンズタイムの効果
- ようやく判明!?ヘブンズタイムの仕組み
- ヘブンズタイムが効かない敵
- 名前の意味からも暗示をかけている?
- 高速移動説
- ゲームでのヘブンズタイム
- ヘブンズタイム並みの錯覚技
①ゴーストロック
②イリュージョンボール
③少林寺光速十八陣 - 総括
ヘブンズタイムとは
ヘブンズタイムは、『イナズマイレブン』シリーズに登場する必殺技の名称。
初登場は初代イナズマイレブンのフットボールフロンティア編第25話「最後の決戦!」である。
誰の必殺技?
ヘブンズタイムは、世宇子(ぜうす)中のキャプテン・亜風炉 照美(あふろ てるみ)、通称アフロディの必殺技である。
フットボールフロンティアの決勝で主人公ら雷門中と戦った強敵校の世宇子中は、その背後に闇の組織である影山の存在があり、学校名の通り"神がかった"力を使うのが特徴だ。
決勝戦の開幕すぐにアフロディが使った技がヘブンズタイムであり、優勝目指して勢い込んでいた雷門中メンバーの出鼻を完全にくじいた。
ヘブンズタイムの効果
ヘブンズタイムは時間を停止させる技であり、竜巻を起こしたりドラゴンが舞う超次元サッカーの中でも群を抜いて特殊な技である。
アフロディが頭上で指を鳴らすと、彼以外の人間の時間が止まったようになり、その間にボールを奪ったり走り抜けることができる。敵チームが優勢な場合でも、世宇子中はヘブンズタイムで時間を停止させて奪い返せばいいだけなのだ。
もう一度アフロディが指を鳴らすと、停止していた間の空気がいっきに吹き出すとでもいうのか、竜巻のようなものが発生して周りの人間を吹き飛ばす。
初登場時のアニメ内では詳細な説明はなかったが、後に発売されたゲーム内では「時間を止め」とはっきり明記されており、あまりにも強すぎてチート技だと物議をかもした。
これはキーパーに対しても有効なはずなので、周りが止まっている間にゴールさせることも可能と思われるが、なぜかそれはしない。
雷門中も攻略できなかった?
世宇子中との決勝戦で勝利した雷門中であったが、この試合では後半に円堂守の「マジン・ザ・ハンド」が完成し、アフロディがシュートを止められたショックで戦意消失状態となる。
その隙に雷門中が連続でゴールを決めて逆転優勝しただけなので、実際のところヘブンズタイムは全く攻略できていない。
正直アフロディがシュートを止められても諦めずにヘブンズタイムでボールをキープしていれば、雷門中の勝利はなかった可能性が高い。
ようやく判明!?ヘブンズタイムの仕組み
その後もアフロディが登場する度に圧倒的な強さを見せたヘブンズタイムだが、ついに2019年5月に放送された『イナズマイレブン オリオンの刻印』第30話「神の目」にて、その仕組みが判明した。
『イナズマイレブン オリオンの刻印』は、2018年4月よりスタートした『イナズマイレブン アレスの天秤』の続編で、初代イナズマイレブンのパラレルワールドを描いたアニメである。
フットボールフロンティアで雷門中が優勝した後、もし宇宙からの侵略がなかったら?というIFの世界で、アフロディが雷門メンバーやシリーズ新キャラと共闘するだけでも熱い展開なのに、10年越しにヘブンズタイムの仕組みが判明するというファンにとっては驚きと喜びの展開となった。
ヘブンズタイムが効かない敵が登場
『イナズマイレブン オリオンの刻印』第30話の対アメリカ戦で、日本チームのメンバーとして試合に出場したアフロディ。
今までのようにヘブンズタイムで敵を翻弄するが、途中で技の仕組みを見抜かれ、全く相手に効かなくなってしまう。
歴代シリーズでは時間を停止させる技だと思われていたが、ここで初めて「暗示をかけている」ということが判明した。
ヘブンズタイムは、マジックの視線誘導のように、相手に暗示をかけて時間が止まったように錯覚させていた技だったのである。
10年越しにようやくヘブンズタイムの仕組みを知った……… pic.twitter.com/iN7Gchd3Ja
— 香菜 (@kanagumo_) May 17, 2019
おそらく指を鳴らす動作が暗示のスイッチとなっていて、なんとなく仕組みは理解できたものの、目の前の相手チームだけでなく観客までも暗示にかけてしまうとはやはり信じられない技である。
なぜアメリカチームに効かなくなったかというと、彼らが兵士であり、上官(監督)の命令は絶対で「何も考えるな」と指示されたからだという。
その理屈でいえば、影山の命令通りに動いていたかつての帝国学園が相手であれば、初代イナズマイレブンでもヘブンズタイムは封印されていたかもしれない。
なぜネッパーは動けたのか?
実は初代イナズマイレブンでもヘブンズタイムを攻略した人物がいる。
脅威の侵略者編の第57話「奇跡のチーム!ザ・カオス!!」では、ヘズンズタイム中にネッパーがすぐに動き出してボールを取り返すのである。
ネッパーがなぜヘブンズタイムを攻略できたのか作中での説明はなかったが、当時は単純にアフロディよりも実力が上だったのではないか?と予想された。
他にも「気合いで打ち破った」など面白い意見もあり、暗示をかけている技だとすればネッパーのみが気合いだけで攻略できた人物かもしれない。
名前の意味からも暗示をかけている?
ヘブンズタイムの意味は、その名の通り「天国の時間」である。
「天国の時間」と聞くと、多くの人がどこかゆったりとした、落ち着いた時間をイメージをするのではないだろうか。
アフロディが暗示をかけているのなら、技の名前から連想させるのも重要だと考えたのかもしれない。
「天国の時間」と宣言して指をパチンと鳴らすことで、それを聞いた人間の無意識のイメージから時間の感覚が遅くなるというのも面白い解釈だ。
その理屈だと、上記のネッパーは何らかの理由で「天国の時間」のイメージが違うなど、効く人効かない人が出てくるというのも頷ける。
高速移動説
『イナズマイレブン オリオンの刻印』ではっきりと説明されるまで、ヘブンズタイムの原理は不明であった。
暗示をかけているにせよ、アニメでは気付かぬ間にアフロディが移動していたといった発言もあり、少なくとも過去作においては超高速で駆け抜けているのではないかという予想も根強い。
しかしヘブンズタイムを発動させた際のアフロディは絶対に走らず、ネッパーやアメリカチームに打ち破られた時も歩くペースは変えなかったので、実は走れないのではないか?とも推測される。
ヘブンズタイムが暗示技であるなら、走り抜ける際の音や風で気付かれてしまうのではないだろうか。
アフロディの指に注目し他のものに注意がいくと解除されると仮定すると、ボールだけに集中しているであろうゴールキーパーに使えないのも納得できる。
ゲームでのヘブンズタイム
ゲーム版の『イナズマイレブン』シリーズでも、必殺技としてヘズンズタイムは健在だ。
歴代シリーズではアフロディの他、世宇子中の他メンバーや、同じく影山の影響を受けているからかイタリア代表オルフェウスのMFアンジェロ・ガブリーニも使用できる。
最近では強力なドリブル技としてMFなら使用できるという仕様も増えており、シリーズ定番の必殺技となった。
発売日は未定だが、ゲーム新作『イナズマイレブン 英雄たちのグレートロード』でも実装されるのではないかと予想される。
ヘブンズタイム並みの錯覚技
相手に時間が止まっていると暗示をかけるヘブンズタイムだが、シリーズでは他にも人間の錯覚を利用した技が数多く存在する。
①ゴーストロック
初代イナズマイレブンのフットボールフロンティア編第4話「ドラゴンが出た!」で尾刈斗(おかると)中が使った必殺技。
この技を使うと相手チームを紫色のモヤモヤとした足枷のようなものでロックし、その場で動けなくさせることができる。
自チームのメンバーのポジションをくるくると変えることで相手の目を回させ、監督が「回れ回れ止まれ」と呪文を繰り返すことで相手は自分が動けないと錯覚してしまう。
ゴーストロックに苦戦した雷門中であったが、仕組みに気付いた円堂が「ごろごろごろどっかーん!」と叫んで打ち消した。
②イリュージョンボール
初代イナズマイレブンの脅威の侵略者編第29話「倒せ!黒の11人!!」で初登場した鬼道の必殺ドリブル技。
いくつものボールが周囲をふわふわと飛んでいるように見せて敵を撹乱する。
その後、世界への挑戦編第76話で砂木沼が「イリュージョンボール改」を、92話では鬼道そっくりに鍛えられたデモーニオが「真イリュージョンボール」を繰り出した。
改良されるごとに周囲に浮かぶボールの速さが増しているが、超高速のドリブルで目を錯覚させているという原理は同じである。
③少林寺光速十八陣
『イナズマイレブン オリオンの刻印』第18話の対中国戦で、足球雑技団が使う必殺技。
FWとMFの6人が高速で動き回ることによって残像を作り、18人に増えたような錯覚を見せる。
残像に翻弄されているうちに本体にボールを奪われるなど、速さと身軽さでイナズマジャパンを圧倒した。
同じく高速で動くことで分身を生み出す風丸の「分身ディフェンス」と同じ原理だが、イナズマイレブンの技を科学的に解明した『イナズマイレブン科学研究所』という本では、三角形を描くように1周0.1秒で走り続ければ3人に見えるという。
この超人的な走りをチームの半分以上が同時にできるというだけで足球雑技団のすごさが分かる。
総括:ヘブンズタイムはチート技ではなかった
時間を止めるなんて強すぎると、長年チート技と呼ばれてきたヘブンズタイムだが、10年以上経った今ようやくその仕組みが判明した。
暗示と言われてもそれはそれでアフロディの技術に脱帽なのだが、少なくとも神の力ではなく、一応は現実的に説明のできる技であった。
しかし、ほとんどの選手にとっては防ぐことのできない最強技の一つであることは間違いなく、今後もアフロディの代表技の一つとして進化し続けていってほしい。
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