1997年から「週刊少年ジャンプ」で連載が始まり2021年の今もなおその第一線で輝いている国民的漫画「ONE PIECE」。
単行本にして現在99巻まで刊行されており、壮大で夢とロマン溢れる世界観と緻密なストーリー、そして魅力的なキャラクターも人気の理由だろう。
好きなところを語ると大量のお酒と長時間語れる体力が必要になる。なので、あえて「圧倒的不人気キャラクター」、海軍元帥「赤犬」について紹介する。
個人的にも1つの理由からとても嫌いだし好きだという話を聞いた事がない。
赤犬好きな奴0人説検証
好きに投票した人理由教えて— REN #絡み増やしたい (@xRENx_official) June 18, 2021
こんなツイートもあるぐらいなので世間的にも不人気なのは間違いないだろう。
記事の内容
- 赤犬モデルの前に「ONE PIECE」とは?
ザ・少年漫画!宝・仲間・バトル
夢がある!だけではない。キラキラしていながらも過酷な世界 - 「行き過ぎた正義」を振りかざす危険な男、海軍元大将「赤犬」ことサカズキ
「正義」を貫くその強さ
過激すぎる「思想」 - 赤犬モデルは=高倉・麻生・菅原・地井の誰か?
赤犬のモデルは「ONE PIECE」の世界に生まれ変わった名優、菅原文太 - 初登場時に噂されていた海軍大将「赤犬」ことサカズキのモデル
「赤犬」のモデルの噂 その1.高倉健
「赤犬」のモデルの噂 その2.麻生太郎
「赤犬」のモデルの噂 その3.地井武男
赤犬モデルの前に「ONE PIECE」とは?
いくら国民的漫画と言っても、もちろん未読の方もいるだろう。
そこでなんとなくのあらすじと世界観から話そう。
ザ・少年漫画!宝・仲間・バトル
まずこの漫画の大事な設定なのだが、「ONE PIECE」の世界は「レッドライン」という地球を1周してしまう大きな大陸とその「レッドライン」と垂直に、こちらも地球を1周する「グランドライン」という航路によって海が4つにわかれている、どうしてそんな事になっているのか。
この「グランドライン」こそ物語の舞台であり謎でもある。そしてこの世界には謎多き果実「悪魔の実」というものが存在する。その果実を食べると海に嫌われる=カナヅチになる代わりに特殊な能力を得ることができる。
この漫画の主人公は17歳の少年モンキーD・ルフィ、漫画内で少し時が経過して現在は19歳になっているが始まりは17歳だった。「ゴムゴムの実」を食べた「ゴム人間」の彼は幼い頃から海賊に憧れていた。
そして17歳になった少年は自分の野望を果たす為、大恩人との約束の為、一人海に出る。仲間を集め装備を整えひとつなぎの大秘宝「ワンピース」を手に入れ、偉大なる海の王「海賊王」になる為に。
そんな彼と彼の率いる「麦わら海賊団」の仲間たちの冒険を描いたのがこの漫画。
もちろん冒険にはバトルが付き物。
「海賊」である彼らの敵は「海軍」や「世界政府」、本来ヒーローとされるべき者達だ。強大な力に挑む為、日々成長し仲間と共に強くなる。「ONE PIECE」は疑いようのない王道少年漫画だ。
夢がある!だけではない。キラキラしていながらも過酷な世界
そう、彼らは「海賊」。俗に言う「悪役」ポジションだ。しかし「海軍」や「世界政府」、権力を持ったものには陰があるのはもはやよく耳にする話だろう。
「ONE PIECE」の世界でも同じこと、権力の裏にある真実が暴かれていくのにわくわくする。
もちろんその過程で辛い現実と向き合ったり悲しい別れがあったりするのも見所だ。
そして何より主人公ルフィの目指す宝「ワンピース」、そして「海賊王」、これらは夢物語だ。
少年とは夢を見る生き物だが、夢を見るというのは馬鹿らしい行為だと笑う者も多い。この漫画ではキラキラした夢と同時にそんな夢を見る事の愚かしさのようなものもしっかり描かれている。
そこが子どもだけでなく、大人まで夢中になってしまう理由かもしれない。
「行き過ぎた正義」を振りかざす危険な男、海軍元大将「赤犬」ことサカズキ
主人公の一味である「麦わら海賊団」の敵として君臨するのは「海軍」「世界政府」など絶対的勢力。その中でも直接対峙する事の多い「海軍」。その長が「海軍元帥」だ。
ある事件以降この「海軍元帥」の座についたサカズキだが、元々は「海軍大将」として登場していた。
当時の「海軍大将」は「赤犬」「黄ザル」「青キジ」。そう、昔話「桃太郎」に出てくる3匹の動物の通り名をもったキャラクターだった。
そしてそれぞれの動物の前についている「赤・黄・青」。これは信号機の色のようだ。
「赤は止まれ、青は進め、黄色は注意」その通りにそれぞれの大将の性格の危険値をあらわしている。つまり「赤犬」は「止まれ」、危険値が最も高いということだ。
「正義」を貫くその強さ
「行き過ぎた正義」を振りかざすサカズキ、もちろん正義を貫くにはそれなりの力がいる。
「海軍大将」の座についていた「赤犬」「黄ザル」「青キジ」はそれぞれもうべらぼうに強い。中でも「赤犬」は最強と言っても過言ではないかもしれない。彼の能力は「マグマ」、悪魔の実シリーズ「マグマグの実」を食べた「マグマ人間」なのだ。
このマグマが厄介。
個人的に「赤犬」が嫌いな1つの理由だが、以前「メラメラの実」を食べた「炎人間」である「火拳のエース」を倒したのだ。同じ「炎属性」だが「マグマ」は「炎」を焼き尽くすらしい。
「マグマ」に勝てる物質なんてあるのだろうか。そういえば数ある悪魔の実シリーズだが「ミズミズの実」のような水の能力はまだ出てきていないし、今後の展開に期待したい。
過激すぎる「思想」
「海軍」なのだから世の為人の為悪に戦い皆を守るのが仕事。だが「赤犬」はどうにも過激すぎる。
多を守るために個を切り捨てるような言動が多くみられるのだ。
「海賊」は「悪」、「悪」は「潰す」。という過激だが単純な思想の持主のようで、その為ならばどんな手段でも取ってしまう。たとえ誰に恨まれようとも…「忖度」とは無縁な男なのだ。その辺りは好感を持てなくもない。
「正義」の為なら何でもする、これはそれだけ志が高いという事だ。
人の顔色ばかり窺ってころころ意見を変えるような卑怯者とは違う、嫌われようが恨まれようが「信念」を貫いているのだ。
「ONE PIECE」内での「ドフラミンゴ」というキャラクターのセリフに「正義は勝つって!?そりゃあそうだろ 勝者だけが正義だ!」なんてものがあるが、確かにそうなのだ。だからこそ「正義」を貫くには力が必要。いや、力のあるものだけが「正義」を語れるといったところだろうか。
赤犬モデルは=高倉・麻生・菅原・地井の誰か?
「ONE PIECE」には本当に魅力的なキャラクターが多く、だれが好きかという話だけでもかなり盛り上がれる漫画だ。そして色々な史実などに基づいて名前がつけられていたり、有名人をモデルとしたキャラクターデザインがされていたりするのでそこを考察するのも面白い。
また、暴いた謎を作者の尾田栄一郎さんに送ると単行本の小さいコーナー「SBS」で答えたりしてもらえるファンサービスの良さもある。海軍の元三大将、この大将達は後にそれぞれ出世や退役などでバラバラになってしまうのだが。
兎も角この「赤犬」「黄ザル」「青キジ」はそれぞれ古き良き日本の名優「菅原文太さん」「田中邦衛さん」「松田優作さん」をモデルとしたキャラクター、「SBS」で作者自身も認めている。
赤犬のモデルは「ONE PIECE」の世界に生まれ変わった名優、菅原文太
菅原文太さん、1933年8月16日生まれで残念ながら既にお亡くなりになっている。
2014年11月28日、81歳で亡くなった菅原さんは身長178㎝でなんとデビュー当初はファッションモデルとして活躍していたそうだ、完全に強面なのに。
画像は1973年の映画「仁義なき戦い」での1シーンだ。
「赤犬」はこの映画の菅原さんをモデルにしたそうだが、撮影当時の菅原さんの年齢はなんと39歳、貫禄はあるが細身の強面で若くも見える。ちなみに「赤犬」の年齢は53歳、主人公同様作中で2年程経過しているので現在55歳の設定だ。
映画「仁義なき戦い」の菅原さんといえばハマりすぎなヤクザ役に加えて「広島弁」でのセリフ回しも有名だ。
驚く事に菅原さんは宮城県出身。なので本場の広島県民から見るとその広島弁に違和感があったりするのかもしれないが、完全にものにしているし十分しっくりくる。
そして漫画でももちろん、声優の立木文彦さんが演じるアニメ「ONE PIECE」の「赤犬」も広島弁のキャラクターだ。
この立木文彦さんも広島県ではなく長崎県出身。俳優にしても声優にしても、役者さんってすごいですね。
初登場時に噂されていた海軍大将「赤犬」ことサカズキのモデル
元海軍大将「赤犬」の初登場は実は「中将」の頃、第397話「未来へ届くように」。
アニメだと第278話「生きたいと言え!俺達は仲間だ!!」で、所謂「エニエスロビー編」で明かされた「麦わら海賊団」の仲間である「ニコ・ロビン」や彼女の出身地で考古学者の島「オハラ」の過去、政府の闇についての回想シーンだ。
この頃から言動がすごく過激。海軍大将、今や海軍元帥にまでなった赤犬、その「行き過ぎた正義」は中将だった頃から変わらない。
「赤犬」のモデルの噂 その1.高倉健
「赤犬」のモデルについては初登時から色々なうわさがあった。その1つが、この方もまた名優「高倉健さん」だ。
「黄ザル」が田中邦衛さん、青キジ」が松田優作さんである事、それぞれの出演した作品に「赤・青・黄」の色が入ったタイトルがある事などから「赤犬」のモデルは高倉健さんなのでは?と予想した方が多いようだ。
色々なジャンルの作品を考察して楽しむ、そしてそれをファン同士で語るのは楽しい。
「ONE PIECE」においてもファンの間ではとにかく考察して予測した事を語るのは作品を楽しむ醍醐味の1つなのだ。
「赤犬」のモデルの噂 その2.麻生太郎
「赤犬」のモデルとして噂になったのは俳優さんだけではなかった。
この人、政治家で「内閣総理大臣」を務めた事もある大物、「麻生太郎さん」ではないかという噂もあったのだ。
モデルは「菅原文太さん」だと判明しても尚、
ワンピースの赤犬って菅原文太よりも麻生太郎に似てると思うのは俺だけ? pic.twitter.com/wSjh85XzkY
— 大丈夫 (@daijoubu46) April 30, 2018
このような意見もあるぐらいなのだ。
確かに似ているし、「過激な言動」の点でも一致しないでもない。
「赤犬」のモデルの噂 その3.地井武男
そして3人目の「赤犬」のモデル説はまたまた名優「地井武男さん」だ。確かにこの方も似ていると言われれば似ている、「赤犬」にしてはおだやかな印象な気もするが。
そして思い出してほしいのは「赤犬」は「広島弁」を話すという事。噂のあったどの方も見た目は似ているのだが、作者によるとモデルは「菅原文太さん」。
「広島弁」という事からも、疑いようもない事実なのだ。
謎と伏線が散りばめられた漫画「ONE PIECE」、好きなところを語るにはまだまだ時間が足りないのだが、「圧倒的不人気キャラクター」である「赤犬」についてはなんとなくわかっていただけただろうか。
「エース」を倒した事は全く1ミリも許せないが、その「行き過ぎた正義」については好感を持てなくもないのかな…と個人的には思う。
そして人気不人気は別として、「圧倒的な強さ」があるのは変えようのない事実だ。
「マグマ」に勝つためにはどうすれば良いのか、「赤犬」の正義の行きつく先はなんなのか。政府側が「敗北」してしまった瞬間に正義と悪の概念がひっくり返ってしまいそうだが、その辺も含めて今後の展開にも期待しかない。
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