ルームシェアという言葉を聞いたことがあるだろうか。
一つの家に他人同士で住むことを言い、便利さから注目を集めている。
そんな中ひっそりと話題になっているのがルームメイトカフェの存在だ。
その実態について次の順番で解説していく。
記事の内容
- ルームメイトカフェとは
- ルームシェアとは？
- ルームメイトカフェで部屋を借りたい場合
- ルームメイトカフェの需要とは
空き部屋を有効活用したい
金銭的なメリットがある
独り身で寂しい
良い物件を探せる
家について詳しい人がいる
部屋以外もシェアできる - ルームメイトカフェを利用して起こり得る事件
家事分担でのトラブル
物が盗まれる
知り合いでも事件は起こる - ルームメイトカフェの評判は？
地域によって偏りがある
問い合わせ履歴が見れる
出会い系目的で募集している
コロナ禍を利用した詐欺 - ルームメイトカフェの口コミ
部屋の情報を載せていない
勤務先を偽っていた
比較的に安価で探しやすい - 総括
ルームメイトカフェとは
出典：ルームメイトカフェ
ルームメイトカフェという名前を初めて聞いた人もいるだろう。
ルームメイトカフェとはスイーツや飲み物を提供するカフェではなく、インターネットを通してルームシェアを募集する掲示板だ。
このサイトはなんと2002年に開設されており、かなり長い間閉鎖することもなく運営されている。
ここからルームシェアの需要が継続的にあると分かるだろう。
物件を探す際に都道府県や電車の駅を指定したり、コンビニが近くにあるか、喫煙出来るかなど細かい指定も出来る。
旅行する時に宿泊するホテルを探すのと同じ感覚だ。
借りる側としてはもちろん、部屋を貸す側としても簡単に利用できるのがルームメイトカフェの特徴と言える。
貸す場合は部屋の中の写真や、家の外装まで載せている人もいる。
やはり他人と住むので信憑性を上げるために掲載しているのだろうか。
また、実際にルームシェアしている様子をブログにて紹介するコーナーもある。
気軽にシェアハウス仲間を見つけられるのが、このサイトの人気につながっていると考えられる。
ルームシェアとは？
ルームメイトカフェは、ルームシェアを目的としている。
住宅探しで有名なSUUMOによると、家族や親族以外の関係の人と一緒に住む事をルームシェアと言う。
家族と暮らすのは同居にあたり、血は繋がっていないが恋愛関係にある人とは同棲と一般的には呼ばれている。
また、似たような言葉でシェアハウスがあるが、ルームシェアとは少し意味合いが変わってくるのだ。
シェアハウスは、名前にも《ハウス》とあるように家を分け合っての生活を指す。
それに対しルームシェアは、一つの家で部屋を別にして暮らす。
共有スペースのみではなく決まった部屋が与えられているところが違いだろう。
また一緒に住める人数も変わってくる。
ルームシェアであれば、人数分の部屋がなければ成り立たない。
同じ家には住んでもいいが、自分の時間は大切にしたい。
そのような人にはルームシェアは向いているのではないだろうか。
ルームメイトカフェで部屋を借りたい場合は？
ルームメイトカフェのサイトでは、難しい操作を求められることはほとんどない。
誰でも気軽に相談出来る環境が整っているのだ。
しかしこれは、かなり大切な取引になる。
住む場所が違うと生活はまるっきり変わってしまう。
その住居を目に見えない、会ったこともない相手とネット上だけで相談して決めようとしている。
条件がいいからといって騙されないようにだけ注意しよう。
部屋を借りたい時は、以下の手順で行う。
①都道府県、路線別で希望する地域でルームシェアの案件を探す
②気になる物件があれば、この物件に問い合わせるを押す
③ 必要事項を入力する画面が表示される
上から順番に名前や年齢、職業などの必要事項を入力していく。
個人の他に、法人で借りる場合もあるだろう。
その際は企業名を正式に記入するようにしよう。
またここで入力したメールアドレス、パスワードはログインする時に必要になるのでメモなどしておくことをオススメする。
記載してあることを何度も聞いたりしないように、応募前に募集内容を確認してから質問したりしよう。
これを見てルームシェア募集者は返信をしてくれる。
④入力内容をしっかり確認し、間違えがなければ《この内容で送信する》ボタンを押す
あとは募集者から返信が来るのを待つだけだ。
このように流れに沿って入力するだけで募集者とコンタクトが取れる仕組みになっている。
返信が来たらすぐに連絡するように心がけよう。
ルームメイトカフェの需要とは
ルームメイトカフェを利用している人はどのような目的を持っているのか。
またルームシェアにメリットはあるのか。
ここから6点、ルームメイトカフェの需要について解説していく。
空き部屋を有効活用したい
ルームシェアをする人の大半は、空き部屋をなんとかしたいという理由から始めている。
全ての部屋を使用している家で募集はしない。
例えば、五人家族が一つの家で住んでいたとする。
家族構成は父、母、子ども三人だ。
昔は子ども部屋は共用で、一人一部屋ない家庭もあった。
しかし最近では子ども一人ずつに部屋が与えられていることが多い。
子どもが三つ、父と母で二つとなると個人の部屋は五つある。
それぞれの部屋においてベッドや机などは必要だろう。
家具を置くと考えるとそれなりに広い部屋になる。
頑張ればその部屋のみで生活することも可能だ。
そんな立派な部屋なのに、子どもたちが年を取ると利用されなくなるケースが増えている。
これは大学生の生活拠点を国立、公立、私立と区分別にまとめた表だ。
国立、公立大学に通う学生は、寮や下宿などをして自宅から離れて生活している人の方が圧倒的に多い。
学生の中ではやりたい事、勉強したい事があるからではなく、都会に行きたいからという理由で大学を選ぶ人もいる。
自宅を離れて生活するのを前提として考えているのだ。
一方私立は自宅から通う生徒の割合が高くなっている。
これはおそらく学費の関係でだろう。
このように親元を離れて一人暮らしをする学生がとても増えてきている。
せっかく揃えた家具や部屋は使われなくなってしまうのだ。
学生ではなくても、結婚したりして家を出るケースもある。
どちらも部屋を使う機会は減ってしまう。
そこに目をつけ、部屋を貸し出すという形でルームシェアする人を探すのだ。
金銭的なメリットがある
これもルームシェアを行う理由によく挙げられる。
まずは貸し出す側から解説していく。
ルームシェアの条件にもよるが、不労所得のような稼ぎが入る。
お風呂やキッチンなど共用で使う物もあるかもしれないが、それが苦でなければメリットだろう。
借りる側のメリットは、やはり安く住むことが出来る点だろう。
特に一人暮らしするのにかかる光熱費を抑えられる。
総務省統計局がまとめた家計調査報告の資料によると、単身世帯でかかる光熱費は平均11,687円である。
単身世帯は一人で暮らしている世帯を指している。
それに比べて二人以上の世帯では平均21,836円かかっているのだ。
二人以上の世帯を、二人で住んでいると仮定する。
光熱費をその人数で割ると、平均10918円となる。
この金額は単身世帯、一人暮らしの光熱費よりもわずかではあるが下回っている。
少額でも出費を抑えられるなら嬉しいだろう。
ただ二人以上の世帯のため、人数が増えると一人あたりの負担はもっと減るのだ。
独り身で寂しい
部屋を貸し出す人の中には、話し相手になってほしいからという理由で利用している人もいる。
これは文部科学省が発表した国民生活の基礎調査だ。
3年ごとに世帯の数や勤務状況、児童が一緒に住んでいるかなどをまとめている。
資料を見ると、全世帯の28.8%が一人暮らしをしていること分かる。
また、世帯類型の表にも着目してほしい。
高齢者世帯が全体の28.7%も占めているのだ。
どちらの数値も1986年からのデータと比べると過去最高値を叩き出している。
ここから一人暮らしの高齢者が多いと考えられる。
元々夫婦で暮らしていて、夫か妻を亡くしている方もいるだろう。
とにかく誰かと一緒に物事を共有したい、そのような思いからルームシェアに踏み込むのだ。
良い物件を探せる
一人暮らしや引っ越しをする時、まず何から決めるか。
それはどこに住むかだろう。
どれだけ立派な家でも周りにスーパーもコンビニもなければ、かなり不便で住みたくないと感じる。
場所というのは家を建てる上でとても重要な要素なのだ。
国土交通省が今の住宅を選んだ理由を調査をした結果から、その点は明らかになっている。
国土交通省 住宅局・平成30年度 住宅市場動向調査 ~調査結果の概要~
どの項目も住宅の立地環境が良かったからという項目の割合が高くなっている。
他には家賃が安かった、住宅の広さやデザインに惹かれて選んでいる人が多かった。
ただどれだけ探しても、便利な場所にはすでに家が建っていて見つからないこともある。
マンションなどの集合住宅でも部屋が埋まっていて住めなかった経験がある人もいるだろう。
いわば椅子取りゲームをしているのと同じなのだ。
希望している部屋の人が引っ越しするまで待つ人なんかいない。
そこで登場するのがルームシェアだ。
ルームシェアを利用すると普通に探すよりも物件の幅がかなり広がる。
家が建っていようが関係なく、住む場所を吟味出来るのは大きなメリットだろう。
家について詳しい人がいる
誰でも住み始めは右も左も分からず四苦八苦するだろう。
コンビニが近くにあると言われても、どの方向にあるのか不明で、最終的に自分で調べなければならない。
ルームシェアであればその問題点も改善される。
マンションほど隔離されているわけではないので、何かあればすぐに同居人に尋ねることが出来るのだ。
ノウハウを知っている人がいるだけで安心して住むことが出来るだろう。
部屋以外もシェアできる
一人暮らしする際、家具が必要になる。
例えば、下記だけでも用意するのはかなり大変だろう。
- ベッド
- 机、椅子
- テレビ
- エアコン
- カーペット
- 収納だんす
自宅から持っていく方法もあるが一人暮らしは遠方に行く人が多い。
そのため、家具を移動するのにトラックを使ったり業者に頼んだりしなければならない。
それならば住む場所で買ってしまった方が早いという考えになるだろう。
ルームシェアであればこのような疑問も解決する。
中古ではあるが、部屋の中の家具は基本的に全て使っても良い。
ベッドに関しては掛け布団、敷布団は衛生上の関係で自分で用意する人もいるが金額は知れている。
家具の使用費用は取られるかもしれないが、まるまる買うよりは安く済む。
また家事も折半で役割分担するので、負担も減る。
ルームメイトカフェを利用して起こり得る事件
ルームメイトカフェを使いルームシェアが決まった。
ただお互い他人同士であるため、時にはトラブルになる可能性もある。
ここからは実際に起こったルームシェアの事件を交えながら、危険性について解説していく。
自分一人で住んでいるわけではないことを念頭に置いて生活しよう。
家事分担でのトラブル
出典：exciteニュース
これはマレーシアのサバ州でルームシェアをしていた25歳の男が27歳の男性をナイフで刺したという事件だ。
そのきっかけは皿を洗わなかったからだという。
この事件の恐ろしいところは皿を洗わず放置していたから腹を立てたのではなく、注意されてイライラしたから刺したという点だ。
普通は逆だと感じる人が多いだろう。
決められたことを守っていないからちゃんと洗ってほしいと言われただけなのに、逆ギレしてこの事件が引き起こされたのだ。
今回は危害が加えられたためニュースになっている。
ただ世界には公になっていないだけで、日常茶飯事のようにこの争いは起こっている。
ケンカにならずに抱え込んでいる人だっているだろう。
家事を分担するといっても、内容が不公平であれば嫌な気持ちになる。
後から言った、言わないとケンカにならないように入居したらすぐにルールは決めた方が良い。
忘れてしまいそうなのであれば紙に書いて貼り出したり工夫しよう。
物が盗まれる
ルームシェアをすると自分のスペースは扉一枚のみで区切られていることになる。
このような状況で起こるのが窃盗事件だ。
子どもがいる保護者100人にアンケートをしたところ、91人が部屋に鍵をつけていないと答えた。
プライバシーを主張したいという意見もあるが、基本的には親がいるため鍵をつけるまでしなくてもいい人がほとんどだった。
子どもが鍵を壊してしまい、開かなくなってしまうことも考慮しているのだろう。
そんな子ども部屋がルームシェアに使われているのだ。
外出している間に同居人に入られ、物を取られたという事件は少なくない。
そのまま中古品として売り、お金を稼いでいる人もいるほどだ。
このような時間にならないように気をつけなければならないのは、やはり同居人との信頼関係だろう。
もし物が見当たらなくても相手を疑わずに、気軽に聞ける関係になるのが大切だ。
共同の物を貸してほしい時は、その旨を伝えてから使用するようにしよう。
これは家族間でも当たり前の行為である。
それでも不安な場合は、後付けの鍵を設置する方法もある。
ただつけるとなると同居人に不信感を与えるだろう。
貸している身とはいえ、自分の家で何か変なことをされるのは嫌だ。
理由があるなら正直に話す姿勢を持とう。
知り合いでも事件は起こる
ルームシェアが起こるのは知らない人同士だから、相手のことを知っていればトラブルはない。
その考えは間違いだ。
2017年6月、東京八王子市内でルームシェアをしていた男性たちに悲劇が訪れた。
二人はルームシェアをきっかけで出会っただけではなく、見知った関係で仲も良かった。
しかしわずか1ヶ月で全てが崩れてしまった。
けがをしたとかではなく殺人事件になるまで言い争っていたのだ。
おそらく日々の生活の中で溜まっていたものが爆発したのだろう。
どれだけ仲が良くても、一緒に住み始めると嫌な点が見えてきてストレスを感じることがある。
恋人同士が同棲を始めてから別れるのも価値観の違いなどが自然と表れるからだ。
直感で合わないと感じたらすぐに同居を辞めよう。
仲がいいのであれば尚更のことだ。
そうしないと取り返しのつかないことになってしまう。
ルームメイトカフェの評判は？
かなり長い間運営されているルームメイトカフェ。
実際に評判は良いのかどうか解説していく。
地域によって偏りがある
もともとルームメイトカフェは東京、大阪を中心としたサイトだ。
そのため地域によって物件数の違いがかなり生まれてしまう。
例えば近畿地方であれば大阪は172件ルームシェア希望の物件がある。
それに対して和歌山には1件もない。
日々更新されているため、募集が出ていることもあるが激戦区になるだろう。
東京、大阪でルームシェアを探している人にとっては便利なサイトだ。
問い合わせ履歴が見れる
ルームメイトカフェでは、募集者の問い合わせ履歴が誰でも見れるようになっている。
何月何日何時何分に問い合わせがあり、それに対して返信したかどうかまで分かるのだ。
重要な取引をネットだけでしているので、不安に思う人もいるだろう。
しかしこのようにきちんと対応しているかどうかが事前に確認出来るので、参考にすればトラブルになることも少なくなる。
些細なことでも事前に聞いておくのがオススメだ。
出会い系目的で募集している
これに関しては、ルームメイトカフェ以外でも問題として挙がってくる。
知らない異性と一緒に住むことが出来る、それを悪用しているのだ。
被害が怖い方は出来るだけ同性の同居者を選ぶようにしよう。
まれにルームメイトカフェ内で、出会い目的で募集していたという情報が出ることがある。
怪しい募集があれば、募集者について一度調べてみることも必要だ。
コロナ禍を利用した詐欺
世界中で猛威を奮っているコロナウイルス。
この現状を利用して詐欺紛いなことをしている人がいるのだ。
アルコール、マスク利用無料と言いつつ実際に入居してみたら金銭を要求された。
コロナ禍で住むところがないから安くしろと恐喝された。
このようなトラブルが考えられる。
実際に入居希望者が募集者に対して暴言を吐いたというのもあった。
メールなどのやりとりは出来る限りスクリーンショットをして証拠として残しておくようにしよう。
ルームメイトカフェの口コミ
ルームメイトカフェには、利用者同士がコミュニケーションを取れる掲示板がある。
主にその掲示板から口コミをいくつか紹介していく。
部屋の情報を載せていない
ルームシェアを探す場所なのに部屋の情報を載せていない人がいる。
このような募集だと本当に入居してほしいのか疑うだろう。
出会い目的かもしれないし、何かの犯罪に巻き込まれるかもしれない。
この口コミの投稿主は事前にやりとりをしていたため、トラブルを未然に防げている。
問い合わせした時に女性だと分かれば対応が変わっていた可能性もあるだろう。
文面がしっかりしていても合わない人もいる。
ただやりとりをして気付くこともあるのでめんどくさがらずにコンタクトを取るようにしよう。
勤務先を偽っていた
ルームメイトカフェでは、新規登録や問い合わせをする際に職業欄が表示される。
空欄にして次に進むことは出来ない。
勤務先を記入する理由は、家賃がしっかり払えるかどうかの指標にするためだ。
働いていない人から、毎月5万する物件に住みたいと連絡が来たとする。
ほとんどの人は承諾しないだろう。
途中で滞納して逃げられてしまうのが目に見えているからだ。
ただ無職だからといってルームシェアを全く出来ないわけではない。
働いていなくてもしっかり払える旨を伝えればいいのだ。
近くのコンビニでアルバイトが決まっている、就職先が近くにあり来週から勤務するなどの理由であれば快く迎えてくれるだろう。
保護者からの仕送りで生活するのであれば、親の連絡先まで伝えておけば相手も安心する。
比較的に安価で探しやすい
賃貸検索サイト徹底比較
これは賃貸を探せる場所を比較したサイトに投稿された口コミだ。
ルームメイトカフェはルームシェアに特化しているため、かなり条件を絞って調べられる。
このようにマンションなどでもよく挙げられるペットを飼えるか、楽器演奏できるかなどかなり詳細に検索することが出来るのだ。
またルームシェアならではであるが、入居期間も選択できる。
出張する一週間だけルームシェアしたいという要望にも答えられるため、嬉しい機能だろう。
しかし投稿主はマンションのオーナーのようにプロではない。
間違えた条件で掲載している可能性もある。
本当に短期入居可能か、ペットは大丈夫かと確認は忘れないようにしよう。
総括：ルームメイトカフェについて
ルームメイトカフェでルームシェアが決まると、生活が一変する。
初めは慣れないこともあると思うが、それでも上手くいけば楽しい毎日を送ることが出来るだろう。
ただ血は繋がっていない他人同士が一緒に生活しているということを、常に覚えておこう。
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