「字が上手になりたいなぁ」と、誰もが1度は思ったことがあるのではないか。
業界で、どこよりも早い昭和33年に文科省の認可を受けた、「財団法人日本書道教育学会」が、あなたのそんな望みを叶えてくれるかもしれない。
近頃はパソコンで文章を作成する事が主流になり、文字を書く機会が減っている。
その事が、手書きの字の質を落としている事は言うまでもない。
文具の会社、ゼブラの調査によれば、手書きの良さを感じる人が90%いながら、その文字を書くことが苦手だと感じる人が88%もいる、となっている。
字が上手で損をする事はまずないだろう。字が下手な事をコンプレックスに感じている人は自信につながり、仕事にも良い影響を与えるかもしれない。
そこで活用したいのが、「書道」を1から教えてくれる、日本書道教育学会のような教育機関である。
私達が小学校や中学校で習っていた書の授業は「書写」であり、「書道」とは異なる。
「書写」は文字を正確に書き写す授業であるが、「書道」は芸術である。
書道は誰もがいつでも始められる、手軽でありながら奥深い芸術と言える。
筆一本で芸術を生み出せるとは、夢のある話ではないか。
今回は創立70年を超える歴史を誇る日本書道教育学会についていろいろと調べてみた。字が上手になりたい人に役立つ事を願う。
記事の内容
- 日本書道教育学会の教室は主要都市5ヶ所にあり、便利
- 日本書道教育学会は通信教育も充実
- 日本書道教育学会は流派にはこだわらない
- 日本書道教育学会の月間書道誌「不二」に作品を提出して昇級
- 日本書道教育学会の昇段試験の受け方
- 日本書道教育学会の書道師範コースで師範を目指す!
- 日本書道教育学会で取得する段位は「特技」
- 「資格」にしたい場合は「毛筆書写技能検定試験」に合格する
- 日本書道教育学会には使えるペン字コースも!
- 日本書道教育学会の評判と口コミ
- 日本書道教育学会のパワハラの噂は生徒や先生には関係なし
- 総括
日本書道教育学会の教室は主要都市5ヶ所に2,000教室も!
字が上手になりたい!と思った時、まずどのように行動すればよいのだろうか。
道を歩いていると、時折自宅で教室を開いているような家を見かける。
生徒の作品がその家の一角に貼り出されており、なかなかの腕前に感心するが、小学生や中学生の作品が多く、大人がその家に飛び込んで「弟子にしてください!」とお願いする事は、気恥ずかしくてなかなか出来ないものである。
日本書道教育学会なら、全国2,000ヶ所の中から教室を紹介してくれる。
但し、何人もの先生を紹介してもらい比較検討する事は出来ない。
紹介してもらった先生と合うかどうかをじっくり検討するのが良いだろう。
長くお世話になる事になる先生なので、失敗のないようにしたい。
日本書道教育学会は通信教育も充実
大人になってからの習い事には「時間の都合がなかなかつかない」という難点がある。
通信教育は、自分の時間の都合によって学習できるので、仕事が忙しくても比較的取り組みやすい。
しかし、忙しさにかまけて課題に取り組まずにいると、毎月送られてくる教材が溜まって課題が増えていき、結果的に手をつける気になれなくなり、途中で挫折する事もある。
その点、日本書道教育学会の通信教育は行き届いており、随時スクーリングが行われ、通信教育と実際の対面指導が並行するような形になっている。
顔も知らない先生の添削指導だけでは張り合いが出にくい所もあるが、スクーリングで他の生徒や先生に会ってみる事で、自宅学習の励みになるだろう。
生徒同士の研修旅行なども催されているそうで、単なる通信教育の幅を超えた学習内容で非常に興味深い。
1人きりの自宅学習が長続きしにくい事をよく理解した上でのプログラムは、さすが伝統ある日本書道教育学会、である。
参考:日本書道教育学会通信教育
日本書道教育学会は流派にはこだわらない
そもそも書道の流派とは、平安時代の「三跡」の1人、藤原行成を祖とする「世尊寺流」「尊円流」、行成の影響を受けた藤原忠通を祖とする「法性寺流」などがある。しかし、書道の流派は茶道や華道のように厳格なものではなく、「時間をかけて師匠の書に近づく」という習い方が一般的である。
であるから、前述したように、先生との相性はかなり重要なものになる。
日本書道教育学会は、流派には特にこだわらない姿勢を見せ、「学・藝・道」の理念のもと、書道教育の普及と振興に力を入れている。この理念は、日本書道教育学会の創設者である国文学者尾上柴舟と、文学博士である石橋犀水によるものである。
流派にこだわらない柔軟性、対面での指導や通信教育、更にじっくりと学びたい人の為に「日本書道藝術専門学校」という学校も設立されている。
芸術としての書道の追求もさることながら、書道そのものが一般に普及する為に一役買ったことは間違いない。
日本書道教育学会の月間書道誌「不二」に作品を提出して昇級
さて、日本書道教育学会の紹介により師匠が決まる、または通信教育で学んでみる等、書道への親しみ方を決めた後は、本格的に学ぶ事になるわけであるが、書道には「級」や「段」がある事はよく知られている。
書道を学ぶ事になったのであれば、昇級や昇段を目指して自分の腕前を上げ、書道学習の励みにすると良い。
日本書道教育学会では月刊誌「不二」へ投稿された作品を審査し、相応の級位や段位を付与するという方法を採用している。
昇級審査は毎月、昇段審査は3ヶ月に1回となっている。昇段の難易度の方が高く、段位取得に時間がかかる事から、昇段審査が3ケ月に1回というのは妥当な期間設定である。
不二誌には「小学生用」「中高生」用「一般用」と、世代別に分かれているという特徴がある。
雑誌のページ数は決まっているので、1冊に子供から大人まで全ての世代の作品を出来るだけ掲載しようとすると、それぞれの世代で掲載される作品の割合は少なくなる。
昇級していても作品が掲載されない、という事も生じる。
自分の作品が不二誌に掲載され、広く人々の目に触れた方が明らかに励みになるわけで、
世代別に分けて1冊を作成していれば、各世代でより多くの作品を掲載する事が出来る。
「不二」とは「二つとない」という意味である。
唯一無二の作品を投稿し、不二誌への掲載と昇級・昇段を目指し精進したいものである。
日本書道教育学会の昇段試験の受け方
昇段試験も月刊誌「不二」に作品を投稿し、審査を受けて合格する事で認定されるが、前述したように、昇段審査は3ヶ月に1回である。
そして、昇段試験には受験料がかかるので、出来るだけ無駄なく合格したいものである。
対面指導を受けている人は、師匠と相談の上、受験のタイミングをはかるのも良いだろう。
日本書道教育学会の段位には初段~8段まであり、その先は「準会友」「会友」となっている。
段位を目指すころには、字が下手である事をコンプレックスに思っていた人も、文字を書く楽しさを存分に感じられるようになっている事だろう。
日本書道教育学会の書道師範コースで師範を目指す!
実力がアップすれば書道の先生である「師範」の資格を持つ事も夢ではないかもしれない。
書道の師範になるには、所属する団体で研鑽を積み、段位を極めた上で師範の試験に合格する事、が条件になる。
かなりの難易度ではあるが、各流派、会派によって基準がバラバラなため、実際は割と簡単に師範の資格が取れてしまう団体もあるようだ。
その事が良いのか悪いのか、最初の段階でカリキュラム等をじっくり検討し、所属団体を決めておくことが肝要である。
そして、師範の資格は履歴書上「特技」でしかない為、注意が必要である。
公的な資格としては文部科学省認定の、「全国書道教師資格認定試験」に合格する事である。
このしくみについては後述の項目を参照頂きたい。
日本書道教育学会で取得する段位は「特技」
日本書道教育学会での段位は現役書家による厳正な審査を経ているので、書道界全般に通用する段位となっている。
とはいえ、書道における級位や段位の基準は、とても曖昧なものと言われている。
それぞれの流派で基準を設定しているので、中には習い始めてから数年2~3年で「師範」の資格が取れるものもあるらしい。流派や会派が多数存在しているので、技量を統一する事はもはや難しい状況となっている。
英語検定や漢字検定の級位とは付与方法が異なるので、不二誌で取得した段位は履歴書では「資格」欄ではなく「特技」欄に書くのが望ましい。
では履歴書の「資格」欄に記載したい場合はどのようにすればよいのだろうか。
「資格」にしたい場合は「毛筆書写技能検定試験」に合格する
書道の腕前を「資格」として保有したい場合は、自分が所属する書道教育機関から離れ、誰もが受験できる英語検定や漢字検定と同じ方式の「毛筆書写技能検定試験」を受験し、合格する方法がある。
この試験は年3回実施されており、6級から1級まである。
主催は一般財団法人「日本書写技能検定協会」で、文部科学省後援の公的資格なので、「〇年第〇回文部科学省後援毛筆書写技能検定〇級合格」という形で記載する事が可能である。
時間を割き、上達の為に努力を重ねている習い事なので、資格として保有できれば自信に繋がる上、実際に資格を保有している事が社会的に役立つ事もあるだろう。
ちなみに1級を取得すると指導者として認定されるので、1級は書道教室を開設できるくらいの実力だという事になる。
是非挑戦してみる事をお勧めしたい。
日本書道教育学会には使えるペン字コースも!
ペン字コースは、書道のような道具も必要なく、ペン1本で始められ、しかもペン字の方が書く必要のある場面が多い。
というわけで、資格や特技といったものとは別に、腕前が上がればすぐに、その腕前を実際に不特定多数の人に披露する事ができるわけである。
「字が上手だね」などと、すぐに反応を得ることも出来るので、ペン字コースにも級位や段位は存在するが、手っ取り早く字が上手になったという事を実感したい場合はペン字コースが向いているかもしれない。
ひらがな一文字でも、美しく見えるコツのようなものが手本をみるとすぐに分かり、自分の書いていた字との違いが明らかになる。
日常生活の中で文字の練習が出来る為、早い上達が見込める。
日本書道教育学会の評判と口コミ
日本書道教育学会が運営する書道教室「書学院」に学ぶ受講生の声である。
先生が、作品の背景まで説明してくれるので、深い理解の上取り組む事が出来る
向上心に溢れたクラスメート達と切磋琢磨しながら学ぶ喜びを味わっている。先生は筆の持ち方から丁寧に説明してくれて、着実に字が上手になっている事を感じる
先生の真摯な態度に、書と生徒に対する愛情を感じる
指導者の丁寧さを挙げる受講者が多い。心強い感想である。
日本書道教育学会のパワハラの噂は生徒や先生には関係なし
日本書道教育学会には確かにパワハラの噂が存在するようである。
由々しき問題ではあるが、生徒と先生の間のパワハラではなく、事務方の問題のようである。
事務方であればよいというものではないが、直接指導して下さる先生方は良い先生ばかりのようなので、事務方の横暴により組織自体のイメージが低下しないよう、組織内の粛清がなされる事が急務である。
総括:日本書道教育学会は、受講者のニーズに応える幅広い受講コースが魅力
日本書道教育学会は70年を超える歴史の中で変化してきた受講者のニーズに寄り添い続け現在の形に至っている。豊富な受講コースと良質な指導者により、受講者のスムーズな上達に寄与している。
組織の内紛が取りざたされているが、残念な話である。
受講者には全く関係のない話であるから、このような不祥事は早急に解決すべきと思う。
日本人である以上、手書きで日本の言葉を書くというのは切り離せない行為である。
そして、美しい文字が書けたら良いというのは、誰もが思う事である。
美しい文字からは知性を感じる。
コロナ禍で自宅にいる時間が増えている今、書道に打ち込んで美文字が書ける喜びを味わってみるのも良いのではないだろうか。