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ポットクリンはかわいいけど能力のトリタテンは貸金業法違反で即逮捕

ポットクリン

「ポットクリンの能力は作中最強なのでは?」…HUNTER×HUNTER読者なら誰もが一度はそう思ったのではないだろうか。

ポットクリンについてあまりピンと来ないという方のために解説しておくと、これは大人気少年漫画HUNTER×HUNTERに登場する念能力の一種で、主人公陣営の味方キャラクターが使用するものだ。

キメラアント編で初登場し、その序盤から中盤にかけてのストーリー展開を支え強烈なインパクトを残したこの能力の概要は、箇条書きにすると下記のとおりである。

  • 敵に「オーラ」を貸し付けつける
  • 利息を爆発的に増やした上で「オーラ」の返済を求める
  • 敵が返済不能に陥り「破産」すれば強制的に念能力を使用不能の状態にする

相手の念能力を完全に抑え込むという強力な効果と、絶妙に可愛いルックスで何かと物議を醸すポットクリンは、UNTER×HUNTERにおける「強さ格付け論争」において必ずといって良いほど登場する存在だ。それと同時にたびたび挙がるのが「そもそも能力がよくわからない。どう考えても強すぎる、というか最強なのでは?」といった声である。

そこで本記事では、能力の概要と最強説が囁かれる所以を検証するとともに、ポットクリンそのものの魅力に迫ることとする。これを読めば、ポットクリンが活躍する名シーンの数々を今一度読み返したくなるはずだ。

ポットクリンは・・

  • 最強説あり!
  • ポットクリンとは:能力やトリタテンについて
  • ハンターハンターのマスコット!
    ポットクリンの特徴は画像でチェック
  • 名前の由来=麻雀用語の流れ?
  • かわいいポットクリンは油断大敵の曲者
  • ポットクリンはトリタテンに変身!
  • ポットクリンのグッズはある?ぬいぐるみがほしい!
  • 声優は金田朋子
  • ポットクリンは最強?応用自在の強さとは
    第一段階:貸し付ける
    第二段階:相手が破産するまで利息をカウントする
    第三段階:破産させる
  • ポットクリン敗れる!ユピー戦での展開とは
    対象者であるユピーのオーラの潜在量が規格外の多さだった
    戦局にイレギュラーな不利要素があった
  • ポットクリンはどこまで通用するのか?

ポットクリンとは:能力やトリタテンについて

そもそも念能力とは、ありとあらゆる生物がもつエネルギーそのもの(作中ではこれを「オーラ」と呼称)をコントロールする能力を指す。

HUNTER×HUNTERの世界においては、この能力の存在を知り自在に使いこなすことができる人間とそうではない人間、例外としてとしてそれとは知らずに念能力を発揮している人間という3種類に大別されている。

この念能力には大きく分けて6つの種類があり、それぞれに強化系、具現化系、操作系、放出系、変化系、特質系という系統名が付されている。

読んで字のごとく、力の源であるオーラをコントロールすることで身体能力を強化したり、オーラそのものを放出することでさまざまな現象を起こしたり、あるいは物体を具現化させたり対象物に何らかの影響を及ぼしたりといった多彩な応用が効き、主要な登場人物はそれぞれがいずれかの系統に属している。

例外として特質系はこのどれにも当てはまらない(あるいは全てに当てはまる)という位置づけの系統であるが、この辺りは割愛しよう。

ここで理解しておきたいポイントは、いずれの系統の能力の場合も、その能力を使用すれば基本的にその力の源であるオーラが減少していくという点だ。イメージとしては、格闘ゲームなどでいうところの「HP」や「MP」といったところだろう。

ポットクリンは放出系能力者ナックルの技であるが、「放出」するのはポットクリンが起動する初手の段階がメインであり、それ以降は「オーラを放出する」という要素がそれほど強くはないというクセのある仕様となっている。

ハンターハンターのマスコット!ポットクリンの特徴は画像でチェック

ハンターハンターのマスコット

このポットクリンは、「天上不知唯我独損(読み:ハコワレ)」という能力の中で登場するマスコットキャラクターであり、「ポットクリン」というのは能力名そのものではない。

能力の一連の流れとしては、相手にオーラを貸し付けて利息を加算、返済できなくなった相手を30日間念能力を使えない状態にするというものであり、ポットクリンが登場するのはこの前半、利息計算の部分だ。

画像でわかるとおり、額の数字はカウンターとなっており、貸し付けにより発生する利息を計算している。後述するが「利息がつきます」というセリフにも注目しておこう。

HUNTER×HUNTERにおける戦闘の中核を担う念能力を30日間という長期に渡り封じてしまうというこのハコワレの概要を聞けば、「最強では?」とギョッとしてしまうことだろう。

名前の由来=麻雀用語の流れ?

ポットクリンを語るうえで、大元となる能力名が「天上天下唯我独尊」ではなく「天上<不知>唯我独<損>」であるのは大きなポイントだ。ヤンキーの特攻服の背中に書いてありそうな字面だが、もともと天上天下唯我独尊というのは仏教用語である。

天地を問わず自分だけが尊い、我こそは最強だという意味合いのイメージが先行しがちな言葉だが、本来は「誰もがたった1人きりの尊い存在ですよ」という意味である。この語感を残しつつ<不知>、<損>としたのは、強制的な貸し付けと法外な利率で「天(上限)を知らぬ勢いで損をさせる」という洒落を利かせたといったところだろう。

読みの「ハコワレ」は麻雀用語であり、持ち点がマイナスになってしまうことを指す言葉だ。点数を表す棒を入れる「点箱」が空になってしまうことを言い、この状態に陥ることを「飛ぶ」ともいう。ナックルは相手が破産状態に陥ることを「トぶ」と表現していたが、おそらくこの麻雀用語の流れを汲んでのことだろう。

そしてこの中で登場するポットクリンの名前の由来は、法外な利率の金貸しというニュアンスから「ボッタクリ」、貯めておくという機能の意味合いから「ポット」、そしてボッタクリの語尾「クリ」に意思の助動詞「む(ん)」をかけ合わせたといったところだろう。

また、ナックル自身は作中の主人公ゴンの念能力について、効果音と技の特徴をかけ合わせた「ジャジャン拳」というネーミングに1人で随分納得していたため、ポットクリンについても「ポッ」と出てくるイメージやルックスのとおりの「クリン」という可愛らしい語感をあえて取り入れたとも考えられる。

「ポッと出てきて利息を貯めてぼったくらんとする、目がクリンとした可愛いやつ」という概要で、「ああ、だいたい分かる」と感じさせる絶妙なネーミングだ。

かわいいポットクリンは油断大敵の曲者

この能力の発動条件は、殴るなどの打撃を加えてナックルが自身のオーラを相手にぶつけることである。これで貸し付けが開始されるということだ。これに成功するとポットクリンが登場、利息のカウントを始めるというものである。利息は複利で計算され、トイチで増加していくという恐ろしい仕様だ。

複利とは、「元々の貸し付け分と利息の合計値」に対してさらに利率をかけていくという計算方法であり、作中でナックルが「雪だるま式」と評したのは言い得て妙である。これに対応する金融用語に単利計算という計算法方法があるが、これは元金にのみ利率をかける計算方法である。当然のことながら、複利での利率計算のほうが総額は大幅に増える。

また、トイチとは本来「10日で1割、年利率に換算すると365パーセント」を表す言葉だ。これは転じて高金利の代名詞として使われる俗語だが、ハコワレでの利率は「10秒で1割」ととんでもない値だ。無論、現実世界における金銭の貸し借りの話ではないものの、参考までに日本国内での現行法を確認しておこう。

貸金業法のキホン|金融庁

参考:貸金業法のキホン|金融庁

利息制限法で定める年利の上限は20パーセントだ。本来の「トイチ」の意味合い「10日で1割」の年利365パーセントでもとんでもない利率であるということ、そしてこの遥か上をいく「10秒で1割」という利率がどれほどえげつない設定であるかは想像に難くないだろう。

貸金業法のキホン|金融庁

余談ではあるが利息と利子は異なる概念だ。利息は受け取り手側目線の表現であり、「銀行にお金を預けた際に増える分」というイメージは誰にとっても親しみのあるものであろう。

一方の利子は支払い手側目線の表現で、「借り入れた元金に上乗せして返さなければならない分」がこれに当たる。作中では「利息がつきます」というセリフがあるが、これは貸し手(つまり返済分の受け取り手)ナックルの目線に立った表現であるため、誤解の無いように理解しておこう。

利息が付くという字面だけ見ると、それを宣告されている「貸し付けられた側」が利息を受け取れるかのようにも思えてしまうため注意が必要だ。返済する側としては、当初貸し付けられたオーラに「法外な量の利子を上乗せして返さなければならない」となるのであって、言うまでもなく損となる要素なのである。

細かい話だが、こうして作中に登場したセリフの言い回しを分析するだけで、ポットクリンの恐ろしさが一段と鮮明にイメージできたことだろう。

貸し付けられた側はオーラよる攻撃をナックルに当てて返済を進めていくことになる。返済を要するオーラの総量は10秒ごとに膨れ上がっていく利子を上乗せしたものとなるため、少しでも早く完済したいところだ。

一方、貸し手側のナックルは返済されないように逃げ回ること、さらには追加で貸し付けを行うこと、いずれかの方法で相手をさらに追い込んでいくことができる。「逃げ足が速い」という身体的特徴も備えているナックルにとっては、自身の身体能力とマッチさせた実に効率の良い構成となっているのである。

一見すると極めてナックルが有利に見えるが、とはいえ前提として自身のエネルギーの源を貸し与えており、相手がその分パワーアップするという特性もあるため、この点である程度の均衡が取れていると言えるだろう。

ポットクリンはトリタテンに変身!

ポットクリンはトリタテンに変身!

オーラ返済の「期日」は、「借り手側自身が本来持っているオーラの総量を越える前に」という設定だ。このあたりから少しややこしくなってくるが、各人にはオーラの総潜在量が決まっている。20000持っている人もいれば5000の人もいるといった具合だ。

貸し付けられた元金相当分と利子がこの総潜在量を超えてしまえば「トぶ」と表される「破産」の状態となり、ポットクリンがトリタテン(猫と悪魔が合体したような姿のマスコット)に変身する。

こうなると借り手はこのトリタテンに30日間付きまとわれることになり、その間念能力を一切使用することができない状態(作中では「絶(ゼツ)」という用語で表現される)にされてしまうのだ。HUNTER×HUNTERの世界において念能力が使えないというのはもはや丸腰同然、実質この時点でナックルの勝利はほぼ確定となる。

ここまでの流れをまとめると、下記一連の流れがハコワレの基本戦術となる。

  1. 殴るなどしてハコワレを発動させる
  2. ポットクリンが利息のカウントを進める
  3. 相手を破産させればトリタテンが付きまとう「絶」の状態にできる

高利貸し、暴力的な取り立てというのはヤンキー然としたナックルのルックスと親和性がある一方で、能力そのものに致死性が無いというのがポイントだ。

ある程度の中長期戦となる上、相手を即死あるいは気絶等させるわけではないという方向性は、ナックルの攻撃的な容貌からは少し意外、なおかつ実は根がやさしく無闇な殺傷をよしとしない彼の本来の気質を反映しているとも言えよう。

強制的な絶状態の実行というこの能力は反則気味の強さを誇るかに見えるが、ここまでに見てきたとおり、一方的に最強を誇る「チート」の類ではなく、妥当な制限に基づいた上で相応のリターンを得られるというものだ。

仮に、初手で大量のオーラを貸し付ければ当然破産への進行は早まるが、それは同時に大量のオーラを貸し付けることでナックルに負担がかかり、そのうえ相手が強烈にパワーアップするというリスクの増大もあらわす。逆もまた然りであり、「リスクの大きさ=発現する能力の強度」という念能力の基礎そのもののような仕様であると言えよう。

このように地に足のついた設定は極めてHUNTER×HUNTERらしいものであるのだ。

さらに、「貸付の成功」「返済をかわしながら相手と一定の距離内(100m以内)にとどまり、その間ナックルが敵に命を奪われてはならないというのが大前提となる」という条件は、体術などの基礎的な戦闘技術にかなりの練度を要する。

計算の上で緻密に戦う頭脳戦の要素が強い能力でありながら、それを肉弾戦での物理的な強さで支える必要があるため、なかなかに使い手を選ぶ能力だ。

余談だがナックルはこの能力の特性上、オーラを数値化するという概念を作中に登場させた。その上、各人物のオーラの潜在量にある程度見当をつけられるという特技も備えており、さらにはポットクリンをつけた対象のおおよその位置を把握できるという便利な追跡機能まで上乗せされている。

HUNTER×HUNTERの世界における戦闘概念全般に大きな衝撃を与える新風を次々と叩き込みはしたものの、物語の作調が大きく破綻することはなかった。

ポットクリンの能力の強烈さに目を奪われがちだが、これが登場してもなお破綻しない物語を描く作者の技量あればこそ、という点にも合わせて注目しておきたいところだ。

ポットクリンのグッズはある?ぬいぐるみがほしい!

ここで少し閑話休題として、かわいいポットクリンのメディア展開をチェックしておこう。

ポットクリンはぬいぐるみのように可愛らしい容貌であるものの、今のところオフィシャルに販売されているグッズは無いようだ。ぬいぐるみやキーホルダーといったマスコットキャラクターおあつらえ向きのグッズがあっても良さそうなものだが、販売されていないのが現状である。

しかしながら、ボディの各部位や顔立ちは極めてシンプルであり、額のカウンターという一目でわかる特徴にも恵まれているため、手作りでも十分なクオリティでポットクリングッズを完成させることはできるだろう。

そのほか、アニメイトカフェにてHUNTER×HUNTERのキメラアント編を取り上げたコラボイベントが開催された折には、ポットクリンをモチーフに取り入れたドリンクが販売されていたが、これも開催時期が終了しているため現状においては入手不可能な状態だ。

声優は金田朋子!

グッズは無いものの、ポットクリンの魅力を堪能する手段が無いわけではない。アニメ版での声に注目してみよう。

声優を務めたのは金田朋子さんという女性声優であり、可愛らしく明るいハイトーンボイスがポットクリンの役柄に見事にマッチしている。

金田さんのお名前だけではピンとこないという人も、「おしりかじり虫の人」と聞けば声のイメージはなんとなくできることだろう。

ポットクリンのグッズそのものは無いものの、ポットクリンのかわいい声が好きなら、声優さんの関連商品をチェックしてみるのも良いかもしれない。

声優は金田朋子

ポットクリンは最強?応用自在の強さとは

最後に、ポットクリンの能力と様々な発動条件をもう一度おさらいした上で、作中で最強となり得るか検討してみよう。

第一段階:貸し付ける

  • 術者であるナックルが、相手にオーラを込めた打撃を加えることが必要
  • 強み:相手にオーラをぶつけるというアクションは比較的シンプルである
  • 弱み:そもそもの体術テクニックやオーラを放出する技量が必要となる。相手の戦闘技術が極めて高い、もしくは初めからハコワレの能力を知っていて「貸し付けされないこと」に全力を注がれた場合、ハコワレの能力自体を発動することができなくなる可能性もある

第二段階:相手が破産するまで利息をカウントする

  • 術者であるナックルが、ポットクリンを取り付けた相手と一定の近距離内に滞在することでカウントが進む
  • 強み:取り付けが完了すれば、極論を言うと時間が過ぎさえすれば良い。ある意味一撃決勝という特徴がある。この間、相手からのオーラを込めた攻撃は貸し付けた分との相殺に充てられるため、ナックル自身はほとんどダメージを受けない状態となる。加えて、ポットクリンを取り付けた相手の大まかな位置を把握することも可能となるため、こうした付属的なメリットを組み合わせれば味方の「盾」になることや、敵の本拠地などの「探索」に転用することも可能であり、仲間との連携や他の作戦への応用も効く。また、ポットクリンそのものへの攻撃は一切無効であるため、「ポットクリンが破壊されて貸し付けのカウントがリセットされた」といった展開はまず発生しない
  • 弱み:相手からの返済(反撃)をかわしつつ一定距離に留まることが必要。貸し付けによって相手がパワーアップしているかつ自分のオーラはやや減っているので、この間は不利な状況下での戦闘に耐え抜く基礎的な戦闘技術、もしくは味方の援護が必要。相手との距離が離れ過ぎてしまうと、ポットクリン自体の解除はなされないものの利息のカウントは停止してしまう。また、「かけられた念能力を取り除く(除念)」ことに特化した能力者の手にかかれば、ポットクリンが解除されてしまう可能性もある

第三段階:破産させる

  • この状態に至れば相手は30日もの間念能力を使えない状態となるため、ナックルにとってほぼ勝利が確定する状態となる
  • 強み:相手が丸腰同然という状態が30日間続く
  • 弱み:この状態になってしまえば特に無いと言えるだろう。強いて言うならば、相手は念能力を使えないだけであって、即死や昏倒といった戦闘不能状態に陥るわけではなく、体術や武器を用いた戦闘行為は可能な状態であるため、トドメを刺すというアクションは必須となる。対象が30日間の期間内を逃げおおせる可能性や、ナックルにかけられた念を解く手立てを整えるなどの可能性は残っているため、この点に注意を要する

このように各段階において強みと弱みがあるものの、ナックルという術者は俊足と高度な体術戦闘に長があり、味方にも恵まれているためほとんどの弱みはカバーできると言って良いだろう。

つまり、同程度の実力の対戦相手を想定すればナックルの優勢はほぼ確実、最強と言っても過言ではないだろう。しかしながら、このまま単なる最強設定で終わらないがHUNTER×HUNTERだ。事実、ナックルはこれほどの能力と実力を誇りながらも、キメラアント編での戦果はそれほど奮わない結果となっている。

ポットクリン敗れる!ユピー戦での展開とは

キメラアント編での大勝負の1つにナックル陣営とモントゥトゥユピー(以下、ユピーとする)の激闘が挙げられるが、その結果はナックル側の敗北に終わった。ナックルはポットクリンの取り付けに成功したものの、ユピーを破産に追い込むには至らなかったのだ。これには、先に述べたハコワレの弱みの中で敢えて述べなかった「想定外の欠点」を突かれたことが要因として挙げられる。

対象者であるユピーのオーラの潜在量が規格外の多さだった

ハコワレの能力の大前提として、「貸し付けた元金に相当するオーラとその利息」>「相手のオーラの潜在量」となることが必要であるが、ユピーが持つオーラの総量が底知れぬほどに膨大であった点は、ナックルにとって予想外の誤算であった。

これにユピー自身の純粋な戦闘能力の高さが上乗せされ、「破産の見通しが立たない」「ユピーとの戦闘に耐えきれない」という二重苦が立ち塞がる形となり、ナックル陣営は苦戦を強いられることとなったのだ。

戦局にイレギュラーな不利要素があった

ポットクリンの取り付けには成功したものの、前提としてキメラアント編での戦闘が複数対複数の長期戦であったため、「消耗していた味方を人質に取られてポットクリンの解除を要求される」という難局が生じた。これによってポットクリンはその本領を発揮する前にあえなく退場、ナックル陣営は敗北を喫することとなってしまったのである。

最強に見えたハコワレが打ち破られたストーリーは圧巻の展開である。単なる念能力1つの強さだけではなく、戦闘場面全体の展開や状況の変化、心理戦が複雑に絡み合うHUNTER×HUNTERだからこその緊張感あふれるこの戦闘が、作中屈指の名シーンとして読者から熱く支持されるのも頷けよう。

ポットクリンはどこまで通用するのか?

結局のところ、キメラアント編では目覚ましい戦果を挙げられなかったと言わざるを得ないポットクリンだが、とはいったものの敵の念能力そのものを封じ込めるという方向性は、やはり最強クラスの脅威である。

同様の能力の例として、「捕縛した相手の念能力の使用を強制的に封じる鎖」を使用するクラピカというキャクターも登場するが、その発動条件は極めて厳しいものである。

また、発動そのものが容易ではないことに加え、相手の念能力を封じることができる時間も短い上に、術者自身の能力使用にかかる消耗も大きい。これと比較すればポットクリンは、やや煩雑な手順を要するものの、「対象者の念能力を封じる」という1点のみを目標に据えるのであれば非常に使い勝手が良いと言えるだろう。

さらに、先に述べた通りポットクリンの稼働中の戦闘ダメージの大幅な軽減や対象者の位置把握機能といった特性から、極めて応用の幅が広いという点は見逃せない。何より、仲間とのコンビネーションやトータルでの戦局作り次第で如何様にも戦略の幅を広げられるという点は、大きな強みだ。

結論として、「常識の範囲内に収まる程度の対戦相手との中長期的な団体戦」であれば、ポットクリンを擁するハコワレは最強を誇ると言っても間違いではないだろう。緻密に張り巡らされた戦闘展開と登場人物1人1人の設定が魅力であるHUNTER×HUNTERの世界において、最も活躍が期待される能力の1つである。

常に新しい概念での強さを生み出すHUNTER×HUNTERの作中において、今後ポットクリンがどのように活躍するか、期待を込めて見守っていこう。

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