日本には女性専用車両はあるが、男性専用車両はない。
日本ではあまり普及していない男性専用車両だが、定期的に注目を浴びている。
その議題はいつも男性専用車両がいるか、いらないかだ。
決着はまだついておらず、今でも審議が行われている。
そこで、次の順番で解説しようと思う。
記事の内容
- 男性専用車両とは
- 女性専用車両と男性専用車両の違い
- 男性専用車両があるのはなぜ?
- 男性専用車両が与える影響
冤罪を防げるか
メリット・デメリット - 男性専用車両についてのアンケート
- 男性専用車両が欲しい人の意見
- 男性専用車両はいらないという人の意見
- 海外の男性専用車両事情
- 男性専用車両がある国
フィリピンの男性専用車両はどこにある? - 総括
男性専用車両とは
男性専用車両といきなり言われても少しイメージしにくいだろう。
簡単にいうと女性専用車両の男性版だ。
まずは男性専用車両について深く探っていく。
女性専用車両と男性専用車両の違い
大きな違いは、車両に性別の制限がされる点だ。
女性は男性専用車両に乗っていけないし逆も然りである。
とは言っても載ったら罰せられるなどのルールはない。
あくまで自分がその規律を守るかどうかによるのだ。
乗車する場所に制限があるが、どちらも目的は同じである。
自分の身を守るために専用車両は存在している。
女性は痴漢の被害から逃れるため。
そして男性は冤罪を受けないようにするためだ。
言った、言っていない論争と同じように痴漢した、していないの口論には終わりがない。
証拠でも残っていない限り永遠と続く争いになってしまう。
そして濡れ衣を着せられてしまうと、その人の今後の生活は終わるといっても過言ではない。
勤めている仕事を辞めさせられるかもしれないし、特に咎めがなくても《痴漢をした》というレッテルを一生貼られてしまうのだ。
それを防ぐために、女性専用車両に対して男性専用車両がある。
男性専用車両があるのはなぜ?
男性専用車両がある理由は、痴漢が大きく関係している。
電車などの公共機関で起こるトラブルでよく挙げられる痴漢は、冤罪で終わることもある。
昔は痴漢だと通報を受けると、有無を言わさずに警察官に連行されていた。
しかし痴漢を装った悪質な事件が、残念ながら増えてきているのだ。
本当かどうかを見極めるのはかなり難しい。
被害者側の思い込みで少し手が触れただけで、故意ではなかったかもしれない。
満員電車であれば余計に判断が出来ないだろう。
それであれば男性専用車両を作り、そもそも接触する機会をなくすということであろう。
男性専用車両が与える影響とは
男性専用車両があることによって、人間の生活にどのような影響を与えるのか。
ここからはメリットやデメリットも挙げながら解説していく。
男性専用車両は冤罪を防げるか
男性専用車両があれば痴漢の冤罪を防ぐことはできるのか。
答えは確実にイエスとは言えないだろう。
男が女に不適切な行為をする、普通の話のように聞こえるがこれは常識ではない。
世界にはさまざまな人がいる。
中には男性のことが好きな男性もいるだろう。
男性専用車両を作ったところで、トラブルは防ぎきれないのだ。
このように掘り下げるとキリがなくなるのはわかるが、ゼロにするのは限りなく難しい。
しかし冤罪をかけられるかもしれないという心配はなくなり、安心して男性が公共機関を利用できるようにはなるだろう。
男性専用車両のメリット
痴漢の冤罪もそうだが、公共機関を利用している時間を穏やかに過ごせるのが一番のメリットだろう。
性別で判断するなと思う人もいるだろうが、やはり人間は同性だと心が落ちつくことが多い。
男性と女性の価値観は、どう頑張っても交わることはないからだ。
もしかするとたまたま近くにいた人と、共通項が見つかって話が弾むかもしれない。
毎朝通勤中に、間違えられないように手を上げなければならないこともなくなるだろう。
男性専用車両のデメリット
男性専用車両があることによって、そこにしか乗ることができなくなるのはデメリットだ。
例えば、他の車両が空いていても移動することができないのだ。
通勤や退勤ラッシュ時になるとかなり効率が悪い。
痴漢は防げたとしても、他の問題が起こってしまうだろう。
これは、国土交通省より平成27年に発表された都市における人の動きとその変化のまとめである。
出典:国土交通省・都市における人の動きとその変化(平成27年)
ここから、鉄道やバスを利用する人は女性よりも男性の方が高くなっているということがわかる。
例えば2015年の平日であれば、鉄道を利用する男性は32.6%に対し女性は24.4%である。
つまり、公共機関を利用する人は男性の方が多いのだ。
男性専用車両を作ってしまうとそこに人が集中してしまうことは容易に予想できる。
日本で男性専用車両がないのは、ここに理由があるのだろう。
男性専用車両についてのアンケート
男性専用車両が必要かどうかという問題は、定期的に話題になっている。
その度にさまざまなところでアンケートが行われているが、大体は必要だという回答が多い。
ではその内容を詳しく説明していく。
男性専用車両が欲しい人の意見
大半のアンケートでは、男性専用車両が欲しいという人ばかりである。
中には女性専用車両があるのになぜ男性専用車両がないのか、差別ではないのかという声をあげる人もいる。
女性が賛成する人も多く、自分も安心して利用できる上に夫や家族のこともあるためだ。
また、男性なのに女性と偽り女性専用車両に乗り込む人もいる。
痴漢に一度遭ってしまい、それがトラウマになっている人がそれを目撃したらどうなるだろうか。
女性専用車両という意味が崩れ去ってしまう。
そのため、男性専用車両も欲しいという人が多いのだろう。
男性専用車両はいらないという人の意見
賛成派に対して作らなくてもいいという声もある。
女性専用車両が既にあるので、そちらを利用すればいいだけだという意見だ。
これは、痴漢などの性的な犯罪に遭う確率が女性よりも男性の方が低くなっていることが関係してくる。
こちらは警視庁が平成26年に発表した犯罪被害者等施策に関する資料だ。
殺人や窃盗などは男性が多かったり半分ずつだが、わいせつ行為については129人中117人が女性被害者である。
つまり、男性専用車両は冤罪防止でしかならない。
また男性ばかりの車両に乗りたくないというのも理由に挙げられる。
女性に比べて男性は身体の肉付きなどが違うため、一人増えるだけで面積が狭くなる。
三人掛けの肩置きがないイスでは、二人しか座れないかもしれない。
その点を懸念している人が反対派には多いのだろう。
賛成派も多く署名活動もしているのになぜ男性専用車両はないのか
動きを変えるために一部では男性専用車両実装に向けて署名活動をしている。
しかしそれでも尚、日本では男性専用車両はまだない。
それはなぜか、男性専用車両作成に対する費用の問題だ。
もし本当に作るのであれば、男性専用車両だと分かるようにしなければならない。
発車時間の3分前に駅のホームに来た女性が、慌てて入ったのが男性専用車両であればどう思うだろうか。
乗っている男性は、女性が入ってきたと冷たい視線を向けるだろう。
女性が故意に乗車していないと分かっていても、驚いてしまう。
この問題を防ぐために、見た目で男性専用車両だと判断できるようにする必要がある。
例えば、次の4点だ。
- 座る椅子のシートを青色にする
- 電車のドアや床に男性専用車両という文字を入れる
- 男性専用車両が停車するホームの乗車口に、記載する
- 何号車が男性専用車両だというアナウンスをする
これに加えて女性専用車両もある電車だとどうだろうか。
女性と男性がわかるように色を変えたり、もっと工夫しなければならない。
そしてそこまでしても間違えて乗車する人は出てくるだろう。
このように先の先まで考えると、男性専用車両を作るのであれば通常車両を増やした方が良いという結論に至るのだ。
そのため日本では、男性専用車両は作られていない。
海外の男性専用車両事情
女性専用車両は日本以外でも浸透してきている。
国によってはタクシーも女性専用だったり、宗教的な問題で取り入れているところもある。
では男性専用車両はどうなのだろうか。
日本ではなく、海外に視点を置き解説していく。
男性専用車両がある国
男性専用車両はフィリピンで利用されている。
日本と同じように犯罪を防止するためという理由もある。
それよりもフィリピンという国の考え方が大きく反映されている。
男女格差が少ない地域だ。
毎年ジェンダーギャップ、要するに男女問題の不平等状況をまとめた、世界ジェンダー・ギャップ報告書(Global Gender Gap Report)によると、対象の153ヵ国の中でフィリピンは17位を取っている。
つまり、フィリピンは男女平等を意識している国なのだ。
女性専用車両があるのなら、男性専用車両がなければおかしい。
男女差別の少なさが男性専用車両のある意味になっているのではないか。
フィリピンの男性専用車両はどこにある?
男性専用車両はフィリピンの首都、マニラで運行されている。
フィリピンの電車が走っているのは、メトロマニラだけ。
そしてそのメトロマニラでもMRTとLRTという2種類がある。
が男性専用車両が使われている方の列車だ。
メトロマニラのMRTでは、なんとプラットフォームに降りる手すりですら男女で分けられている。
間違えて乗車しないようにだろう。
小さな子ども以外は家族でも一緒に乗れないのだ。
もしフィリピンに旅行に行き、電車を利用する際は覚えておこう。
もうひとつフィリピンの専用車両は、日本と大きな違いがある。
それは利用できる時間だ。
日本ではラッシュアワー時のみ女性専用車両が使える仕組みになっている。
それに対して、フィリピンではどの時間帯でも女性専用車両、男性専用車両が利用できるのだ。
これも男女差別をできるだけなくす取り組みなのかもしれない。
総括:男性専用車両について
男性専用車両についていろいろ議論されている日本だが、実際に使われてはいない。
利用があるのはフィリピンだけだった。
そもそも一人一人がマナーを守って公共機関を利用すれば、男性専用車両についての議論はなくなるだろう。
男性も女性も気持ちよく乗車できるように配慮していく必要がある。
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