経営者とは会社の核となる人である。最近では社員で経営方針を決めたりする企業もあるが、最終決定権を握っているのは経営者だ。
経営者は日頃から普通の社員では考えられないような悩みを抱えている。孤独感に苛まれている人も多いのではないだろうか。ではどのようにしてそんな状況を乗り越えたら良いのか、経営者に焦点を当てて解説していく。
記事の内容
- 経営者は孤独で癒しが必要:うつに注意
- 経営者で独身だと仕事しかない
- 一人暮らしの経営者は多い?
- 実は甘えん坊が多い傾向にある
- 弱音を吐いてはいけないと思い込んでいる
- 孤独な経営者の癒しの方法5つ
①部屋の模様替えをしてみる
②マッサージを受ける
③動物カフェに行く
④図書館に行く
⑤経営者のセミナーに参加する - 孤独を感じない仕事の取り組み方4つ
①部下との距離感を大切にする
②後継者をあらかじめ決めておく
③部下と信頼関係を作る
④メリハリをつける - 孤独な経営者の癒し=自分自身を見つめ直すことが大切
- 総括
執筆:SR
出会いのススメ:行動すれば世界は変わる!
経営者は孤独で癒しが必要:うつに注意
経営者は常に大きな責任感を負っている。
相談出来る人はいるかもしれないが、最後に決めるのは自分だ。
たまには社員からの批判を受けることだってある。そんな経営者の現状についてここから解説していこう。
経営者で独身だと仕事しかない
経営者は独身の人がかなり多い。それは仕事でいっぱいいっぱいになり、時間がなく恋愛をする余裕がないからだ。中には仕事にやりがいがあるので、恋人はいらないという経営者もいるだろう。
出典:PRTIMES【経営者が見過ごしてはいけない現場事情】
株式会社イートラストのアンケート結果から、自分の仕事以外も手伝っていると答えた経営者は18.3%もいることが分かった。これは中小企業の人手不足が大きく関係している。スキルを持つ人を増やそうにも時間がかかるため、結局自分でやった方が早いと仕事を増やしてしまうのだ。
ただでさえ重要な業務が多いのに他も兼務していてはプライベートな時間も作れないだろう。休みの日なのに社用の電話が鳴りっぱなしなことだってある。頼られて嬉しい気持ちもあるとは思うが、考えることが多すぎるのだ。そして、周りが幸せそうな様子を見ると孤独を感じてしまう。
一人暮らしの経営者は多い?
経営者に限らず、社会人になると一人暮らしを始める人が増える傾向にある。仕事のしやすさもあるし自立するために実家を離れるのだ。
これは2015年に男女617名に住居についてのアンケートを取った表である。ここから分かるように、一人暮らしをしているのは全体の3割程度だった。仕事をしていると、就業時間内に終わらず家に持ち帰ることだってある。実家暮らしだと集中して仕事も出来ないだろう。
この調査の結果を見ると、一人暮らしの割合が一旦増えてからまた減っている。これは金銭的な面があると考えられる。2、3年目は仕事も慣れ始めて忙しくなる時期だ。新入社員が入ってきたら後輩の指導もしなければならない。
ここでポイントとなるのは、実家暮らしに戻れる点だ。経営者であればプライドがあり親を頼らないかもしれない。また一人暮らしを辞めたくても忙しすぎてそんな余裕がない経営者もいる。
残った仕事を家に持ち帰って進める。それに加えて一人暮らしなので、料理家事洗濯全てこなさなければならない。そんな状況になれば誰だって孤独でうつになってしまうだろう。
実は甘えん坊が多い傾向にある
経営者は甘えん坊な人が多い、そんな話を聞いたことはあるだろうか。この説は半分合って半分間違っている、というのも男性は恋人の前では甘えたくなるものだからだ。
恋人関係になるとお互いに信頼関係が生まれる。自分の全てを見せてもいいとリミッターを外すのだ。
他の人は知らない一面を共有することにより愛はさらに深まっていく。
ではなぜ経営者は特に甘えん坊だと言われるのか、それは普段とのギャップのせいだろう。経営者は企業の代表のポジションにいるため、常に毅然としなければならない。そうしないと後輩がついてこないからだ。
男性女性に関わらず、しっかりした経営が彼女の前では甘えてしまう。その印象が強くてよく言われるのだろう。
弱音を吐いてはいけないと思い込んでいる
経営者であるならば絶対弱音を吐くな、そう唱える人が多数いる。トップに立つ人が弱気なことを言っていたら不安になるのは分かる。しかし経営者だって人間なのだ、規制される理由などない。
このような押し付けのせいで経営者は弱音を吐けず孤独を感じている。自分の感情と正反対の言葉を口にしていてはストレスも溜まるだろう。
実は、弱音を吐くのはストレス解消として最適な方法なのだ。画像のストレスを解消させる3ステップとあるように、まずは自分の感情に気付くことが重要である。絶対に上手く行くと毎日鼓舞しているが、本当は上手くいくか不安で夜も眠れなくなっている。そんな矛盾を見つけなければならない。
もし話せる人がいないのならノートなどに書き出しても良い。目的は今の自分の気持ちに気付くことだからだ。
弱音を吐いたからと言って部下は決して離れたりしない。むしろ経営者でもそんな風に不安になるんだと親近感を覚え、結束力も高まるかもしれない。
世の中の風潮から弱音を吐くのは抵抗を感じるかもしれないが、自分に素直になるべきだろう。
孤独な経営者の癒しの方法5つ
経営者の孤独を取り除くにはどのような方法があるのだろうか。4つ順番に紹介していく。
基本的には誰かに話を聞いてもらうのが一番良い。共感してくれる人がいるだけで心も和らぐからだ。しかし現実的に考えると、出会いも作れない経営者が多いだろう。
そこでここから挙げていく方法は、基本的に一人で出来るものばかりなので試しやすいはずだ。
①部屋の模様替えをしてみる
仕事で忙しいとはいえ、自宅で過ごす時間もそれなりにある。ご飯を食べたりする時にふと壁を見つめたりするだろう。その自然と目に入る風景が変わると、新鮮さがあり癒された気分になる。そこでオススメなのが部屋の模様替えだ。
出典:株式会社 IN.THE.HOUSE・実例ビフォーアフター
2枚の画像を見比べて欲しい。大きな違いはないがAfterの方が雰囲気が明るくなっている。床のコルクマットを外してキッチンにカウンターを作り、綺麗なキッチンに生まれ変わったのだ。
ここまで大袈裟な模様替えは難しいかもしれない。そんな人は椅子のクッションを新しくしたり、雰囲気のある絵画を飾るだけでも気分をリフレッシュ出来る。
100円均一ショップダイソーでも型紙を購入することが出来る。大理石柄やポイントタイルなど種類も豊富で簡単に貼り付けられるのでぜひ活用してみよう。
②マッサージを受ける
経営者が身体的に癒やされるには、やはりプロのマッサージを受けるに限る。内容にもよるが、施術時間もそこまでかからずにサクッと受けられるのもメリットだろう。
足だけ、腰だけと一箇所のみの指定であれば20分から30分が目安と言われている。
では簡単にマッサージ店に入ってからの流れをまとめておこう。
- 受付をした後、カウンセリングをする。初めて利用する場合は少し時間がかかるかもしれない
- 施術室へ移動する。バスローブを用意している店が多く着替えもここで済ませよう。必要な物があれば事前にチェックしておく
- 施術開始
- 施術終了後、会計をする
特に重要になるのはカウンセリングの時間である。ここで満足のいくマッサージになるかが決まると言っても過言ではないだろう。
なんとなく癒やされにマッサージ店に足を運ぶ人もいるかもしれない。しかし、せっかく時間を作って行くならしっかり準備してから挑むようにしよう。デスクワークが辛いなら腰、立ち仕事なら太ももなど疲れている身体の部分は必ずある。
もし思い当たる部位がないならその旨を正直に伝えるのも良い方法だ。店によってはオススメコースを教えてくれる場所もあるので、休日にすることの選択肢の一つに加えてみよう。
③動物カフェに行く
出典:キャリさぽ・犬や猫と触れ合ってストレス解消!ペットの癒し効果とは
日々のストレス解消方法として、動物の触れ合うアニマルセラピーはとても有名である。ただ見ているだけでも優しい気持ちになるし、嫌なことすら忘れてしまうだろう。
とは言っても経営者にペットを飼う余裕はないかもしれない。会社で残業をして家に帰ったらご飯を食べて寝るだけ、そんな毎日を送っているのにペットを迎え入れるのはあまり良くない。世話に時間をかけられないからだ。そこで便利なのが動物カフェである。
動画を見るだけで癒された人もいるのではないだろうか。よく見かけるのは猫だが犬やフクロウ、ハリネズミやハムスター、ウサギなどさまざまな動物と触れ合えるカフェがたくさんある。猫アレルギーがある方はぜひ違う動物カフェを利用してみよう。
④図書館に行く
経営者は読書家が多い。その理由はいろんな人の考えを取り込めるからだ。経営の方針や仕事への取り組み方など参考にすることも多い。客観的な意見を効率良く吸収出来る方法が読書なのである。
もちろんビジネス本を読めというわけではない。本当に仕事が好きなのであれば、啓発本を読んでも癒やされるかもしれない。
ただ休みの日まで仕事のことを考えるのは嫌な人だっているだろう。
そんな人は思いっきりジャンルを離れてストーリー性のある書籍に手を出すのもオススメだ。気分転換になればそれで良い。図書館に行く場合は、一人で出向くようにしよう。静かな場所にいると自分自身を見つめ直す機会にもなる。
⑤経営者のセミナーに参加する
出典:全国経営者セミナー
全国経営者セミナーとは、毎回全国600人以上もの経営者が集まるとても貴重なセミナーだ。経営に役立つようにと50年以上、毎年春と夏の2回開催されている。同じような立場の人と知り合うことにより、自分だけが経営に苦しんでいるわけではないと実感出来るだろう。
経営者だから、自分は他の人とは違うという考えはすぐに捨てた方が良い。病は気からと言われているように体調も悪くなってしまう。
孤独を感じない仕事の取り組み方4つ
仕事への意識を変えれば経営者でも孤独だと感じなくなる。そのコツを4つ解説していこう。
優秀な幹部がいる会社は10年、20年と長続きする。全社員は無理でも出来る限り全員が会社を好きだと言ってもらえるような経営方針を心がけよう。
①部下との距離感を大切にする
部下との関係性はとても重要になってくる。成功している事業は社員仲が良いところが多いだろう。
経営者は、会社の利益に加えて働きやすい環境も作らなければならない。他の人より優秀だとはいえ、1人では出来ることも限られる。必ずどこかで部下の手を借りることになるのだ。
しかし社員からすると、経営者は雲の上の存在だと認識をしている。思考回路が全く違い話をする機会さえない遠い存在なのだ。そんな距離感のままでは、いざという時に一丸となって取り組めない。
あくまで立場は経営者と社員だが、同じ会社で働く仲間という意識付けを日頃からする必要がある。テレビ通話でも良いので、月に一度社員と交流する機会を設けてみよう。それも幹部複数人ではなく、1:1で話すようにする。そうすれば経営者と社員ではなく対等な立場で話しやすくなる。
忙しくて時間が作れそうにないなら、今月は営業部、来月は経理部など長期的に計画しても良いだろう。
②後継者をあらかじめ決めておく
経営者は会社にいなければならない存在である。それゆえに荷が重すぎてしまう。何か困ればあの人に聞けば良いと一人一人の責任感が薄れてしまうからだ。そして誰にも相談出来ずに抱え込み孤独感を抱く。
この問題を解決するために、後継者を誰にするのかという話を少しずつでも良いので進めてみよう。今すぐに世代交代するわけではない。おいおいの話でも後継者の存在があるだけで安心する。
東京商工会議所によると、経営者の7割近くが後継者について考えながら日々仕事をしているらしい。また回答したのはほぼ中小企業だったため、規模や設立年数は関係ないと言える。つまりほとんどの経営者は先を見据えながら日々過ごしているのだ。
経営者の独断と偏見で後継者を決めることはまずない。幹部の何人かで何度も会議をして決定するはずだ。そこでみんなで話し合う機会が生まれるため、自分は一人ではないと感じられるだろう。
後継者と指名される側も事前に心構えが出来るのでメリットになる。最優先事項ではないが、少しずつ話を進めていこう。
③部下と信頼関係を作る
経営者は現場にはあまり立たない。実際に汗水流して働くのは部下の方が多かったりする。そこで関係がギクシャクしてしまったら孤立してしまう。
ではどのように部下と信頼関係を築けば良いのだろうか。たまに部下に頼られるには仕事が出来るのが絶対条件だという人がいるが、それは間違いだ。
出典:HUFFPOST・20代が憧れる「理想の上司像」とは?
転職サイトのエン転職は、20代855名に上司についてアンケート調査を行った。その結果、男女ともいつでも相談出来る雰囲気がある上司が理想だと答えた。つまり仕事をこなしても信頼されない可能性がある。
もちろん仕事が出来るに越したことはない。ただ憧れる上司像には当てはまらないのだ。逆に仕事が優秀すぎると距離を置かれてしまうかもしれない。
話しやすいと思われるにはやはり関わる機会を増やすべきだろう。インターネットが普及しているのでコミュニケーションを目的としたSNSを取り入れるのもオススメだ。
④メリハリをつける
何事にもメリハリを付けるのは大事だ。言い方を変えると飴と鞭とも呼ばれている。
ただ、メリハリを付けなければならないのは誰でも理解しているだろう。実際にどうすれば良いのか分からないだけなのだ。
ではここから例を挙げながら具体的にどのように行動すれば良いか解説していこう。
部下が始業時間より10分遅れて出勤してきた。どうやらその日だけアラームをかけ忘れていたらしい。その際、上司としてどのように声をかけたら良いだろうか。
- いつもまめにアラームをセットしているのは偉い、日頃から気をつけている証拠だ。《褒める》
- ただ周りにも迷惑をかけてしまうので、遅刻は辞めよう。《注意》
- 今後は寝る前にちゃんと設定しているか確認したり、アラームがなくても起きられるように余裕を持って寝るようにしよう。《アドバイス》
失敗をしてしまった部下に対しては褒める、注意する、アドバイスをするの3つの流れを意識して話しかけよう。1番のポイントは頭ごなしに叱ってはならない点だ。どうして忘れたんだ、お前が悪いと部下を責めても誰のためにもならない。全否定されているようで仕事もしたくなくなってしまう。
注意する時は、どこかに必ず褒め言葉を入れるようにしよう。そして上司としてどのように改善すれば良いかまでフォローしてあげるべきだ。
教育上最悪な言葉⑤選
①みんな頑張ってるからお前も頑張れ
②一度決めたら最後まで辞めるな
③とりあえず3年は耐えろ
④絶対に同じミスはするな
⑤お前の為を思って言ってるんだ全部、あなたを都合よく管理する為の言葉です。真に受けると死にます。忘れかけたらまたツイート見にきてください。
— Influencer侍⚡️ (@Influen01014380) August 17, 2021
これは教育上最悪な言葉の例を挙げたツイートだ。元気付けるつもりでも相手の心に重くのしかかるキーワードばかりなので、絶対に言わないように気をつけよう。
経営者仲間を作る
実は、経営者の孤独解消に最も効果的な方法が「同じ境遇の仲間を作る」ことだ。つまり、経営者仲間を作ることをお勧めする。話は合うし、お互いの苦労や辛さ、寂しさを共有でき元気になれるからだ。もちろん、それが異性であっても問題ない。
ただ、そうは言っても日常での出会いや付き合いは社交辞令程度に留まってしまう傾向にあるだろう。仕事絡みで距離が近すぎるためだ。そこで、ハッピーメールやPCMAXの活用をお勧めしたい。
こうしたマッチングサイトであれば、興味のある経営者にメールからソフトにアプローチすることができる。仕事絡みでなく距離感もほど良いので仲良くなりやすいのだ。経営者というだけでモテてしまう事実もある。
是非とも上手に活用し、経営者独特の孤独から脱却できるよう頑張ってみてほしい。
総括:孤独な経営者の癒し=自分自身を見つめ直すことが大切
記事のポイントをまとめておこう。
孤独な経営者の癒しについて
経営者は孤独でうつになりやすい?
- 独身の経営者は仕事に打ち込むしかない
- 一人暮らしの経営者は多く、実家に戻る余裕もない
- 経営者は気を許した人に甘える傾向がある
- 弱音を吐いてはいけないと自分を抑えこんでいる
孤独な経営者を癒す方法
- 部屋の模様替えをする
- 休みの日を使ってマッサージを受けにいく
- 猫などの動物カフェに行く
- 図書館に行く
- 経営者が集まるセミナーに参加する
経営者が孤独だと感じない仕事の仕方
- 部下との距離感を大切にする
- 後継者についての話をしておく
- メリハリを付ける
- 信頼関係を築く
経営者が抱く孤独感は理解されにくい。口に出して伝えないと分からないことが多いのだ。自分の立場が気になるかもしれないが、今後の会社のためだと思って行動しよう。